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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

「上司は選べない」

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むむっ、確かにその通りなんですよねー。でもね、言われたことがまず「言われた通りに」出来ないのではちょっとそれはどうかと・・・

最近は3年キャリア(経験年数)が違うと、まったく世代が違うとまで言われています。そうすると私からみて干支が一周くらい違う若い人たちって、3つも4つも世代が違うわけですね(泣)。そりゃーめんどくさいなあ。。。

 

経験から言って、部下にとって一番の問題=悩みは、ほとんどすべての就業機会において、「上司が選べない」ことにあると思います。

それに対比して、上司は「部下を選ぶことができます」。

「選ばなければならない」ではないので、「選ばなくてもよい」です。ですが必要と思えば「選びます」。部下からすれば「選ばれる」ことはあっても上司を「選ぶことはできない」のです。

上司は部下を選んだ場合は特に、明確に期待する役割や作業が決まっています。強制ではありません。期待です。期待役割や期待成果のことです。

 

そこで、所詮は持論になってしまうのですが、

まず部下サイドのスタンスとしては、「期待」レベルなのですからその期待に応えるように立ち振る舞ってくれてこそ、上司もその部下のプライドやモチベーションを心底リスペクトするというものです。もちろん理不尽を飲み込む必要はまったくありません。必ずしも期待に応えられない結果に終わってもいいのです。どちらかというと姿勢の問題でしかありませんから。

 

私の場合、直轄案件を2~3件、配下のアカウントマネジャーに現場の指揮・監督を任せている委託案件が5~7件、いつも切り盛りしている状況です。そういった中で配下のマネジャーや、同じ立場を体験しているクライアント、取引先のリーダー格の人達から時々、

「自身の流儀にこだわるあまり私が思っているようになかなか立ち振る舞ってくれないのですが、どのように部下を指導していけばいいんでしょうか」

とか、あるいはそういう人たちに管理・指導されている側の人達から、

「自身の流儀に従いパフォーマンスを出していきたいのですが、なかなか上司は私の希望を組み入れ手くれないのです。どのように部下として対処したらいいんでしょうか」

とか、相談されることがあります。

 

まあ、偉そうに私ごときがのたまう資格がそもそもないのにサ。困っちゃうなあ(爆)

 

で、結局はお互いが歩み寄る以外に手段はない気がします。

それぞれの言い分としては、

「自分が好きなやり方で仕事したいが、相手がそれに従ってくれない/それを受け入れてくれない」

ってことだと思っています。結局私の持論に戻ると、

「部下は上司を選ぶことができない」

ので、その分上司は、ある程度までは進んで部下の主張を受け入れてあげることが大事だと思います。

もっとも上司だってストレス溜まりますし、責任だって大きく重いこともしょっちゅう。

だけど部下だって「上司が選べない」わけですから、一方的に他人の流儀を押しつけられると上司より若いといっても大人なんですから、やっぱりプライドに触れるでしょうしね。

 

でも・・・でもネ、

言われたことがまず「言われた通りに」出来ないのでは・・・上司に向かってプライドを吐く権利などありませんですヨ(涙)。

 

やはり順序としては、まずある許容範囲までは上司が進んで部下の「ギャップ」を受け入れてあげて、そしてそれ以上の部分では自分の流儀に従ってもらうよう、説得するべきでしょう。その上で、部下の側も、そうしてくれた上司に免じて(?)、上司の流儀で仕事をするべきです。

それでもまた再調整が必要と感じられることもあるでしょう。

でも一度納得したラインで、言われたことがまず「言われた通りに」出来ない状態では、「上司のプロトコル」でお願いも説得も陳情もありえんというものでしょう。その順応力は部下が示すべき。

 

売るモノや技術を開発して顧客も開拓して提案から納品まで完結できるならともかく、

明らかに総合力で上司を大きく上回っていることを証明できない限り、

プライドを主張する権利などありませんですヨ。それは越権の域というものです。

 

私を両者からみた位置におけば、私はぶっちゃけ上司と部下の両方の味方でありたいのです。が、お互いが歩み寄る姿勢が大事だと思っていますので、どちらからにそれが欠けていれば、私は欠けていない方の味方です。

 

上司にいいたいことは、部下は大事なリソースだから、自分からまず歩み寄れということです。そしてハラスメント等の指示や指導の域を越えた行為を絶対にしないこと。

そして部下にいいたいことは、上司のポジションへステップアップしたいのならば、上司のプロトコルやケミストリーにあわせる順応性を備え、相手の言ったことをまず「言われた通りに」出来ることを証明することです。そうすればコミュニケーションが成立し深く細かいレベルで相談も主張も要望も通るようになるでしょう。

 

世の中、さらにやっかいなクライアントとか取引先がいっぱいいるんです。そんな人に対してでも商売していかねばなりません。ましてや多少面倒な上司でもそうやって対応できないのでは、最終ゴールまで走り抜けることも到底無理でしょう。だから、不運だ不遇といわず、まずはくじけず相手の心を開かせるまでがんばってください(くどいですがハラスメントのレベルを我慢する必要はないし、上司だってストレスで胃痛になるまで気を遣い過ぎる必要はなし)。

 

 

(注)本エントリでは、めんどうくさかったので「上司・先輩」と「部下・後輩」を簡単に「上司」「部下」と分類して事例化しました。

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