自尊心って、傷つきやすいいし傷つくと嫌だけど、でも時々壊して再生成しないと成長もしないと思うんです。
確かにニュアンスが表現し難しいんだけど、最近の若手中堅の人達のたち振る舞いをみていると、
「勝手なことを考え実行してしまう」のと、
「自発的に企画し事前事後にうまく周囲と連携しながら能動的に行動する」って、
明らかに違うスキルレベル、経験値が求められることは間違いないはずなのですが、「KY」という言葉に代表されるように、その辺の境界線をよく理解できずに、結果周囲と協調できない動きになってしまうことがあるようです。
これは、先に明言しておきたいのですが、けっして若手中堅がベテラン・シニアにあわせなさいという話ではなく、双方歩み寄りの議論での話です。
どのように歩み寄って業界というかビジネス環境を良くして行こうかという話です。
まず経験的に言いますと、
根本的な問題って、
自尊心って、傷つきやすいいし傷つくと嫌だけど、でも時々は壊して再生成しないと、成長もしないと思うんです。
壊すことを恐れているうちは、ずっと成長機会は巡ってこないはずなのですから。
これを肯定できるかどうかがカギな気がします。
例えば一例ですが、
ある仕事を頼まれて、それが出来上がったときに、その次の仕事へのつなぎ部分までいくらか下準備されている、みたいな、かっこいい立ち回りを依頼者側は最終的には期待したいところなわけですが、
・・・基本なしにそういう応用に走ると、実際立ちまわったときには、結果は、結局全然かっこよくないんです。
他者事例をあげればきっと依頼先の人にも意味はわかると思います。が、・・・あとはタイミングというか、試すバランスというか。
・・・丁寧を心がけることはいいことだし、スピーディにやってのけるのも素晴らしいこと。その辺のバランスを意識することは、きっと当人の良さを醸成させる方向としてあっていると思うけど、やっぱり自尊心ってとってもナイーブなものではあるので、1つの要素(例えば正確さ、あるいはスピード等)について結果が出なかった場合、その要素だけ反省しても意味がなかったりして・・・
そういう悩みを感じたらそれを機に、トータルで自分全身をみつめたらいいんじゃないかなと思います。
応用力を駆使しているときのふりかえりは、トータルで基本要素をチェックしようということです。
基本と応用って、そういう関係にあると考えています。
そういう機会だからこそ、ほんとにトータルに、たとえば髪型や服装のようなおしゃれとか、普段の着席姿勢みたいな行動様式にまで、些細だけれど周囲から自分がどうみられるかについて注目してみてほしいと思います。
またビジネスベーシックでいうと、作文のバリエーションもメールの書き方も、そしてOAではWORDやPPTの文章力や絵心も、それぞれ自身でみつめる余地がいっぱいあると思うのです。
さらには周囲に参考になるネタがないの?ってそういう洞察姿勢も考えてほしいし。
そういう全ての要素を時々一部分解して、自分なりに個々改良点を考え、改善を施してから、各要素を再構成するのです。この活動には客観性が必要です。自尊心が邪魔になります。
「自尊心」を「プライド」と訳すことがあります。
プライドを一時的に「押し殺す」ことは、とても難しいですが、「捨てる」ことはほとんどの人ができないに比べて、意識さえすれば可能なことです。
それができない人は「自身完結型」だと思うのですが・・・
自身完結型って、結局伸びしろが少ないんです。
それに気付かない人は所詮マスターベーションの世界で、つまり「井の中の・・・」ってやつで、短期的にはどうあれ、必ず中長期的には淘汰されるんです。
客観性のないレビューはセルフチェックの機能を果たしません。
客観的に、自分にないもの、足りないもの。それってなんでしょう。でも足りないからイコールだめ、というわけじゃないんで・・・
足りないことをわかっているって周囲に醸し出せているかってこと、そしてそれをどうこれから補っていこうとしているかをちゃんと適度にアピールできてるかってところも重要です。
潜在的には誰もがわかっていることだろうと思うけど、コンサルタントの典型的な成長失敗例って、技術や経験値は「教えてもらえる」のではなくいかに「教えてもらう」かなんです。
(昔は「勝手に&うまく盗むか」だったんですけど。)
例えば結果として「うまく伝えられない」のであれば、報・連・相にはなってません。
もし「えー自分はちゃんとやりました。でも相手にうまく伝わらなかったのは残念です」と思うんだったら、まずそのレベルから脱皮しないと。一歩も一手も先が読めない人で終わってしまいます。
「自分はやったつもり」は「勝手な行動」の域を脱していません。「うまく連携できている」のであれば、「自分はやったつもり」と言うまでもなく周囲が能動的に自身の成果や努力を評価してくれます。そう仕向けることは、やはりこれからの世代の人達に意識してほしい姿勢です。ぶっちゃけ、自分みたいな世代が淘汰されたあとに、本来のスタイルで好き勝手やってもらうことは構いませんが、このままでは技術伝承がままなりません・・・
これからの世代を担う人達には、ぜひ、自身のスキルを定期的に見つめ直し、客観的に分析して基本要素を再構成するくらいの総合的改善活動をしながら、周囲の先人達から効率的に得た経験やスキルを糧に、これまでの我々が到達しえなかった領域へさらにスキルアップして、新しい世代のビジネスを創っていってほしいと願っています。