就業時間外のトレーニングは残業なのか
先日、トヨタさんで、従業員が勤務時間外にグループで活動するQC(品質管理)活動の残業代について、月間2時間と定めていた上限を撤廃し、来月から全額を支払う方針を固め、従来あいまいだったQCの位置付けを、会社が明確に「業務」と認める、そうですが・・・
弊業界においても、そういえば1つ、時々悩むことがあります。
終業時間外、つまり夕方以降や土日を使ったトレーニング、これは残業なのか?!
・・・というテーマです。
新人というか、自分が若い頃、当時の会社(前職)にトレーニングプログラムがそれはもう充実していたというか、いろんなプログラムがありました。
「オプション」と「マンダトリ」と大きく2種類あり、それぞれ「任意」参加、「必須」参加、という意味です。ですので、マンダトリは客先の都合だプライベートだとか、そういう理屈もへったくれもなく、決められた日程に「必ず」」行かねばなりませんでした。ですから、絶対「この日程だけはダメ!」というところを避けてスケジュールしてもらうのがとても重要で、それを必死に事前から丁寧にプログラムのスケジュール担当の方へ陳情するのと、プログラムが海外実施の際は、担当の方へ御礼のお土産を買うのが、暗黙のルーティーンになっていました(爆)。
マンダトリはそういうわけで就業時間帯にスケジュールされます。つまり平日の日中に行われます。ですからこれはれっきとした仕事。
ですが、オプションプログラムは、・・・なかには土日開催、夜開催のものが結構ありました。
で、これらは、私の記憶する限りでは、残業・休日出社としてつけられなかったように思います。
また、オプションもマンダトリも同じなのですが、プログラムが終日でなく平日の数時間開催の場合、残りの時間はクライアント先での仕事に従事した結果、残業が発生してしまうケースがありました。このとき、残業手当はクライアントプロジェクトのアカウントで処理されるため、一部のプロジェクトマネジャーから「オプショントレーニングに半日いったおかげで、本来の8時間しか仕事させてないのに、プロジェクトアカウントで半日分はみだした残業分の手当てを精算させられるのは不満だ」という声が一部からあがったこともあります。今思えばいずれにしてもその人は残業した事実は事実なので、残業手当が出ることは当たり前みたいな気もするんですが、当時は、「じゃあトレーニングが残業時間帯だったら?手当てどころか残業計上もできないじゃん」という意見があったのです(ちなみに交通費等の経費精算はちゃんとできますので夜や土日のトレーニングの移動にかかるコストは会社が負担してくれていました)。だから「トレーニングは夜にしてくれよ」みたいな不謹慎な意見も少ないですが存在しました。
いずれにしてもそういう環境で育った私は、トレーニングは基本的に自己研鑽のためのものなので、
「就業時間外に行われるトレーニングは残業ではない」
となかば信じていましたが・・・冒頭のNEWSとかを聞いていて、そのトレーニング内容が業務に相当するなら残業なのかな?と考えが迷っています。
そのトレーニングプログラムが、業務に従事するために必須の内容で、且つ就業時間内に実施できない事情があるものならば、それは有償すなわち残業として計上しなければならないかも知れないのですね。
戦略ファームの友人も、若い頃は特に、夜や土日も有益と思われるトレーニングには「残業」じゃなくて「自己研鑽」の場として積極的に参加したと言っていました。
業界によって、またトレーニングの(その企業における)位置づけやプログラムの内容によって、トレーニングも残業にすべきなのかも知れません。
ふと、今朝、そう感じました・・・