帰属会社を超えて
時々、プロジェクトマネジメント(支援)サービスを提供している過程で疲弊してしまうメンバーが出てしまうことがあります。
ほんとうにおつかれさまです。そして、ありがとうございます。
一線を超えて疲れたしまった人に、以降現場で働いていただくわけにはいきません。
一生懸命頑張っていただいて、本当に、本当にありがとう。
まずは、ゆっくり、静養してください。
昨今、マルチベンダー化したプロジェクトは当たり前の状況です。
プライムベンダーとかいっても、プロパー率は半分未満、下手すれば2割切ってるプロジェクトもあります。
そんな中、たくさんの企業が集うプロジェクトにおいて、マネジメントサポートをしています。
私共にとっては当たり前の図式になりますが、帰属する自社以外の企業メンバー、それも多数の企業から集うメンバーを、マネジメントしなければなりません。
その苦労は、基本的に、とても大変なものです。
なんとかゴールを迎えることができれば、傷が癒えたあと、笑い話にすることもできるでしょう。
ですが、大事な部下が痛んでしまっては、私としても黙って状況を見守っているわけには行きません。
本来なら、プライムベンダーのプロパーさんに、
「貴方達が、自分で採用した協力会社のメンバー、彼らもプロパー同様にマネジメントできなくてどうするんでしょうか!?」
というメッセージを、あらためて、強く配信する必要性を、今、痛感しています。
ベンダーマネジメントとは、ユーザ企業が委託先の(プライム)ベンダーをマネジメントする手法のことに限りません。プライムベンダーが協力会社をマネジメントすることも、立派なベンダーマネジメント。
私たちにもささやかながら矜持があります。
コンサルタントは、確かに高いです。
ですから極度のプレッシャーでも耐えて厳しい局面に立ち向かっていきます。
ですが・・・限界もあります。
特にこのテーマは、あまりに顕著な状況だと、私共が参画したくらいで全部が全部解決することもできないのです。
トラブルプロジェクトの多くは、自社とカルチャーやスキル、人間性等、多くの特性が異なる他社の人をマネジメントする能力が、マネジメントメンバー(含チームリーダー層)に欠けていることが多いです。
私たちも、そのプライムベンダーの方に委託された「再委託先」です。ですが、委託業務として、委託元のプライムベンダーの方々や他の再委託先の方々のマネジメントを支援することは、当然ではあっても、その活動範囲にはさすがに限界はあります。
その原因が必ずしも当人達にあるとまでは申しません。
帰属企業の教育プログラムや支援体制等にも問題があることがあるでしょう。
ユーザ企業の委託条件が厳しいことも責任ゼロでないことがあるでしょう。
ですが、だからこそ、全ての関係者は当事者であり、みんなで話し合い、みんなで役割分担・責任分担して解決していかなければならない問題と思っています。
(つまり、ユーザ企業の方々にもよく意識していただきたい話です。)
これからのプロジェクトは、難易度が高ければ高いほど、みんなが「帰属会社を超えて」マネジメントに参加していく必要があるのです。
それを忘れないでいただきたいものです。
(頑張っていただいている我がプロジェクトメンバーのみんなへ、心からの感謝を込めて)