企画に向いてない人はコンサルタントを名乗れるのか
コンサルファームにあこがれる人、コンサルタントとして大成したいと思う人は、誰しも一度以上、「戦略」企画にかかわる仕事がしたいと切望することがあるでしょう。
戦略とは、
「勝つために何をしたらいいか」
を簡潔に、要点をおさえて、リスクをできるだけ予見しつつも、
勝つための施策を実行計画に落とし込む能力が求められる。
実行計画には「戦術」レベルの細々とした、プランニング能力が必要です。
戦術レベルの計画は数字で緻密に詳細まで、仮説はついてていいからきちんと見積もられていて、それをくみ上げて戦略上の(大まかな)数値と付き合わせ、補正する。
戦略企画がこうして完成します。
(注:結構一般的理論よりは乱暴に纏めたかも知れません)
戦術レベルの計画には、おそらく一定の実践経験が不可欠でしょう。自分がやったことがなければやったことがある人や情報ソースからネタを収集して、自分なりに咀嚼し、ちまちまみりみり、詳細に計画を積み上げていきます。
それぞれ全てを完結できる人も存在します。素晴らしい。
ですが、
戦術レベルの計画策定が得意でも、戦略レベルの「ひらめき」が浮かばない人もなかにはいるでしょう。
でも、
それだけで自信を失わないで欲しいなあ。
そこまで(戦術レベル)できたら、それだけでも立派なのに。
仮に実行計画(群)の多くがITプロジェクトであれば、きちんと経験を積んだIT系出身の人ならば、自分の経験に自信を持って、計画にとりくめば、そして未経験の部分を上手に外部からソーシングできれば、
それだけでも立派だと思うのですが・・・
戦略にはひらめきというより、最初は「思いつき」に等しいものもいっぱい浮かんでくるように思います。それを、後付で実行計画を編み出して検証することも、有能な戦略家の多くができることかも知れません。それも確かに才能。
ですが、
IT出身だからこそ、地に足が着いた、戦略コンテキストの「1行1語の重み」もわかるというもの。
諦めないで取り組んで欲しいものです。
戦略に憧れ、戦略コンサルタントを目指す人に、今まで以上に出会うようになりました。
実際、弊社も常日頃戦略志向で案件に取り組みたいと思っています。
でも実践経験がある人が関わって戦略を作るから、戦略を実行する支援もできる。
だから戦略フェーズではスターでなくても、実行支援ではスターになれる人がいっぱいいる。
私は、戦略家も戦術家も両方いて欲しい。
私は両方の存在意義を信じます。
・・・いや、絶対必要だから!コンサルティングファームのクライアントにとっては。
だからお互い、お互いの存在価値を尊重して、うまくコラボレーションして欲しいですねえ。
お客様とコンサルタントの間でも、コンサルタント同士の間でも。
なんか具体例があったわけでもないですが、今日来年の事業計画書を書きながら、コンサルタントのキャリア像に、そんな思いをはせてしまいました。
(なんの気づきも提供できてないかも・・・スミマセン)