わーんはんどれっどーえーいてぃー!
呪文じゃありません。ダーツで最高点(180)とったときにコーラーがこう叫ぶんです。
(ダーツしない人には呪文かも:注)
コーラーとは、プロの試合で刺さったダーツの位置を確認して何点とったかをマイクでプレイヤーと観客に叫び伝える役目の、いわゆる審判的な人のことです。
コーラーが叫ぶとすごい場が盛り上がります。
大体にして観客はお酒飲みながら、特に本場イギリスでは賭けの対象にもなっていて、
もうそれは大騒ぎです。
プロの試合は501。
得点を501点から引いていき、ぴったり0点にしたらアガリ。
1点でもオーバーしたらだめです(Bustといいます)。
180点とると残り321。
するとコーラーが「わーんはんどれっどーえーいてぃー!」
次も180とると残り141。
コーラーが「わーんはんどれっどーえーいてぃー!」
もう会場は大変な興奮に。
その次、まず1投目(ダーツは3本投げて1 Throw)が60点、
会場が「オーッ!」
次に(必ずこの狙い方でなくてもいいんですが)57点、
会場がシーン・・・と静まり返る。
残り24点。
・・・最後の1投。
12のダブル(24点)。ぴったりゼロ=アガリ!
コーラーが「Game!・・・・・」。。。
・・・もう声が聞こえない。
会場が大爆発したから。
これを「9Darts」といいます。
プロでもめったに出せません。
最小本数でのアガリ。
素晴らしい。
私も(自分がじゃなくて)生涯で一度しか観たことがありません。
プロの世界ってすごい厳しいんだろうけど、この興奮と感動はいいなあ。
間違いないのはこの独特の臨場感・心地よい緊張した雰囲気を作っているのは上手いダーツァー(ダーツプレイヤーのこと)というよりも、むしろ「コーラー」のおかげ。
間違いないっ!
ダーツと仕事をむりやり紐付けるつもりはないですが、この「仕事人」に求められるもの。
1)正確に、速く、数える。
2)はっきりと、周囲にスコアを伝える。
3)独特の言い回しで場を盛り上げる。
4)ファールはファールと、毅然と示す。
活字で整理してみると、やっぱ、ちゃんとした「仕事」なんですよね。
私の仕事はスポーツじゃあないですが、人に感動を与える仕事では絶対ありたい。
1)正確に、できるだけ速く。
2)伝えたいメッセージをはっきりと。
3)心地よい個性で印象付け。
4)善悪の区別は毅然と行う。
こじつけと言われるかもしれませんが、基本は一緒。
しかも、
主役達も、周囲の聴衆も、盛り上げてくれる、縁の下の力持ち。
お客様やプロジェクトにとって有能な「コーラー」みたいな存在になりたい。
シンプル且つスマートに、
今日も全力で仕事を頑張ろうと思います。
(注)ダーツを楽しむ仕事仲間内で先日このようなテーマを話し合う機会があり、それを整理してみました。