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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

9月12日 会社の看板~何気ない一言で決まってしまう(#477)

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松下幸之助さんは、10日から2週間に1回ぐらいの割合で散髪に行くことを習慣にしていたそうです。

そのきっかけは、たまたま入った銀座の理髪店で、松下さんの頭(髪型)は会社の大切な看板だと言われたことだったのだそうです。

それ以来、東京にいるときはその銀座の店に行き、大阪にいるときはその大阪の支店に行くようになったとのこと。

身だしなみが大事なのは言うまでもありません。

私も、営業関係のセミナーで、誠意という言葉を説明するときに、本当の誠意は心の中にあるとしても、それは目に見えない。まずは目に見えるところから誠意を表現しよう。それには身だしなみからだ、などと説明しています。

それよりも、理髪店の店員が何気ない一言で、松下幸之助のような大物をファンにしてしまったことに驚いたのでした。

彼は、もちろん松下幸之助だと知って頭を刈っていたわけですが、しかし、松下幸之助を感心させて得意客にしてやろうと思ったわけではないと思うのです。商売の裏も表も知り尽くしている松下さんが、そんな気持ちであれば、すぐに見破っただろうから。

自分が仕事をしながら観察し、観察してきたことをベースに信念となったことを、それこそ何気なく語る。そういう語り口であったから松下さんは素直に感心し、その店のファンになったのでしょう。

私自身、恥ずかしいのですが、この発言は受けるに違いないとか、今日のブログ記事は反響があるに違いないとか、そのような気持ちになることがいまだにあります。すでにおわかりでしょうが、そのようなときはだいたい外れます。頭の中でこしらえるからです。

ただただ素直に自分の中から出てきたものだと、まだ評判がいいように思います。そのためには、素直に自分の中から出てくるものが、それなりにすばらしいものになるように勉強や体験を積み重ねる必要があります。

今日の一言)何気ない一言に自分の経験や信念が表れてしまうことを、もっと恐れよう。

 

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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。

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