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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

究極の時間管理法~なぜ実績をつけるのがいいのか?(一日一言 #77)

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時間管理を本当にやりたければ、定期的に実績を把握すればよい。

●解説

今回はGTDなんかやめておけ(あるいは制限的に使え)という話です。

いや、好きでやっているのをやめさせるつもりはありません。私のように向かない人がたくさんいると思うので、その方々向けです。

そもそもGTDをご存知でしょうか?

デビッド・アレンというアメリカの超有名(らしい)コンサルタントが編み出した仕事の管理法で、Getting Things Doneの略です。

ウソだろうと思っていますが、世界中のエグゼクティブが採用しているのだそうです。

私は一時期――というより実は恒常的なのですが、特別に――仕事にストレスを感じたことがあり、ネットで検索したら、どうもGTDという方法論がいいらしい。

そのためのツールということで探したら、Remember The Milk(RTM)というWebアプリがどうもいちばん普及しているらしい。

ということで、ネットのいろいろな記事を参考にして、RTMベースでGTDを採用したことがあります。

ところで、私は当面読まない本を、近所のレンタルボックスにおいてあるのですが、ある日ある本を探しにいったら、デビッド・アレン著『ストレスフリーの仕事術』を見つけて、爆笑してしまいました。

まさにGTDについて書かれた本です。さらに以前に格別にやる気を失っていたときに買ったのでしょう。

さて、一時期は楽しくGTDをやっていたのですが、数ヵ月で面倒くさくなりやめてしまいました。

人間タスク管理をすると、時間ではなく数でいえばルーチンワークがほとんどなんです。

数ヵ月もやっているとルーチンワークが何だったかなんて憶えてしまいます。そうするとチェックが面倒になります。

なので、ルーチンワークをすべて消したら・・・。

タスク数が少ないので、ホワイトボードに書いておけば済むようになりました。

で、やめてしまったということなのです。

ということで、GTDは、ルーチンワークが多い人がそれを一日のリズムにできるまで使うというのが、もっとも効果的かなと思っています。

どちらにしろ、面倒くさがりの人に向く方法ではありません。だから挫折したからといって嘆く必要もありません。

世の中には、もっとラクに時間管理・仕事管理ができるようになる方法があります。

数ヵ月に1回でいいので、1週間の間、自分がやったことを15分単位程度の粒度で記録してみてください。

そうすれば、自分が何にムダな時間を使っているかが明確に分かります。

それを直せば、確実に時間の使い方がうまくなります。

●裏解説

なぜ、こんな方法で時間管理がうまくなるのでしょうか。

2009年4月号から6月号の3回に渡って、日経SYSTEMSに「誰も教えてくれなかった時間管理術」という連載をさせていただきました。

その最終回でこの方法を紹介し、理由も書きました。引用します。

(前略)自分がほとんど仕事をせずにダラダラと時間を過ごしていたことがはっきりと分かりました。
 私の感想は、これはまずいと思う以前に「かっこ悪いなあ」でした。「何とか"仕事"で時間を使わないといけない!」と強く思うようになりました。
 不思議なものです。それまでは、やりがいのある仕事をするからやる気が出るのだと思い込んでいました。しかし本当は、時間の使い方を把握することで、自分をなんとかしないといけないという気持ちが起こってきて、それがやる気を生むのだということが分かりました。

実際、やる気なんてそんなものだと思いませんか?

ちなみに、編集者がいちばん心に響いたのがこの部分だったのだそうです。

自分軸の「なぜ」を考えるときも、自分をどうにかしなければという理由は一番の動機付けになるようです。

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