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想像力を働かせることが問題解決につながる

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朝日新聞で「いじめと君」という、いじめに関する有名人からのメッセージを特集しているのはご存知の方が多いと思いますが、今朝の朝刊に“はるかぜちゃん”こと、小学校6年生のタレントの春名風花さんのメッセージが載っていました。

朝日新聞デジタル:《いじめている君へ》春名風花さん - いじめと君

「君、想像したことある?」と題された文章で、とても小学生とは思えないぐらいいいことを言っていて、特にいじめる子に対して、もっといじめられている子のことを想像してみるように呼びかけているところには共感できます。

私は、最近起きている問題の根本に、想像力の貧困化があるように感じています。たとえば原発問題について、よく原発を擁護する人たちは「原発の放射能で死んだ人はいない」というようなことを言いますが、ちょっと想像力を働かせれば、原発事故が起きたおかげで、政府が原発事故の対処に多大な労力をさかなければならなくなり、そのために原発事故がなかったら助かっていたであろう、東日本大震災の被災者はたくさんいたはずだと想像できるし、現在も自分たちが生きてきた土地に帰れずに苦しんでいる人たちがたくさんいることや、一つ間違えば首都圏も人が住めないぐらいの大惨事になっていた可能性があったことも想像できるはずです。そういったことが想像できれば、国際基準に照らして安全性が確保できていない原発を再稼働してしまうような愚かなことができるはずがありません。

いじめ問題にしても、ほかの社会や経済、外交などのいろいろな問題にしても、もっと自分の立場や視点だけでなく、それぞれがもっと相手の立場やほかの視点から想像力を働かせるようにすれば、自然と解決できる問題は多いのではないかと思います。

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