会社員を辞めるまで気にしていなかったこと
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オルタナトークのお題が「給与はどこからやってくる?」になりましたが、私の場合、大学卒業後に初めて出版社に勤めたころは、普通に仕事をしていれば給与は自動的にもらえるものだと思っていて、給与がどこから出るのかなど考えたことはありませんでした。
仕事をしていくうちに、編集長に原稿料の総計の計算を頼まれて、月刊誌を1号つくるにはこれだけの原稿料がかかっているのだとわかったり、自分が担当するムックや写真集の出版企画の見積もりを取るときに、原稿料や印刷費、製本代のほかに人件費をどう入れていくのかわかったりして、だんだんとお金の流れは見えてくるようになりましたが、給料をもらうことについては、深く考えたことはほとんどなかったです。
会社を辞めて、自分でフリーランスとして仕事したり、起業したりして、実際に何をするのにもお金がかかってくる経験をしないと、給料がどこから出ているのかや、会社や給料のありがたさはなかなかわからないものですね。
フリーランスになったあとに、もう一つ強く感じたのは、会社員時代は税金のことはほとんど気にしてなかったけど、自分で税務申告をするようになって、税金への意識が高まったことです。会社員時代は源泉徴収で税金を自動的に取られていたので、税金について意識することが少なかった気がします。たとえばアメリカだと会社員でも自分で申告しないといけないので、税金への意識が日本の会社員より高いようです。源泉徴収は政府にとっては都合のいいシステムでしょうけど、税金がどのように使われるのかについて、もっと一般市民が関心を持つことが大事なので、そのためには源泉徴収について再考することが必要だと思います。
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