就活で成功するために大事なことを一つあげるとしたら
お題になっている「就活」について書いてみようと思います。私が就職活動をしたのは30年近く前なので、私の経験を書いてもあまり参考にはならないと思いますが、就活でうまくいくために大事なことを一つだけあげるとしたら、「自分のやりたいことを見つけて、それを実現する決意を持て」ということです。
私はマスコミ志望で、当時は就職試験の解禁日が大学4年生の10月だったので、4年の秋に大手のテレビ局と出版社を数社受けて、全部落ちたので、就職浪人しました。
2年目もマスコミ志望はかわらなかったですが、とにかくマスコミで面白い仕事をしたいと思っていたので、大手が受からなければ、どんな小さいところでも、あるいは制作会社や編集プロダクションみたいなところでもいいからマスコミにもぐりこもうと思っていました。1年目に受けた大手の会社はことごとく落ちましたが、2年目に初めて受けた出版社に運よくひっかかって編集者として入社することができました。ここで出版社に入れたのは、会社のブランドやお金のことなどは気にせず、とにかくマスコミに入るためには何でもやってやろうという覚悟ができていたからだろうと思っています。
そういう覚悟ができたのは、自分がやりたいことをはっきり持って、それを実現しようと決意していたからです。自分が本当にやりたいことがあるなら、そのためにどんな努力も努力と思わずできるはずです。だから、もしまだやりたいことが見つかってないのなら、まず本当にやりたいことを見つけることを優先するのがいいと思います。
本当にやりたいことを見つけるのに有効な方法の一つが、自分史をまとめてみて、自分のやってきたことを見つめ直してみることです。特に子供のころ、まだあまり大人から制限を受けたり、人の目を気にしたりしてなかったころは、自分の好奇心にしたがっていろいろなことにチャレンジしていたはずで、そのころに何をやっていたか、何が好きだったかを思い出してみることが有効です。
ただ、単に好きだったものを仕事に結びつけてもうまくいかない可能性があります。たとえば、本を読むのが好きだから出版社に入りたいといっても、本を読むのと本をつくるのはまた違うことなので、仕事としては自分に合わないかもしれません。私の場合も、クイズが好きだったのでテレビ局に入ってクイズ番組がつくれたらと当時は思っていましたが、実際クイズ番組を見たり、番組に出たりするのと、番組をつくるのでは全然違うわけで、そういう意味ではテレビ局に入っていたらうまくいかなかったかもしれません。
自分の好きなことについて、なぜ自分はそれが好きなのかを深く掘り下げてみることで、自分が本当にやりたことがはっきりしてきます。また自分がやってきたことの中に、何か共通している志向がないかを探ってみることも、やりたいことを見つけるヒントになると思います。
自分が本当にやりたいことが見つかったら、すでにそのやりたいことをやっている人を探してコンタクトをとり、会いに行ってみるといいと思います。現在はネットでそういう人を探してすぐにコンタクトをとれるところが昔と違って便利です。もちろん断られる場合も多いでしょうけど、情熱を持ってお願いすれば、会ってくれる人もいると思います。会ってみて、その人と相性がよさそうだったら、正式な就活をしなくても、その人の弟子にしてもらったり、その人が経営者なら会社に見習いで入れてもらうのもいいかもしれません。
そうして、実際に自分のやりたいことをやっている方々から話を聞いた上で、自分のやりたいことを実現するにはどうしたらいいのか、どこの会社ならば実現できそうかを考えて行動プランを立て、最後までやり抜く覚悟と持ってどんどん行動を起こしていけば、うまくいくと思います。
ここまで、就活で成功するための方法論について書いてみましたが、ただ就活でうまくいって、自分のやりたいことができそうな会社に入ったからといって、仕事は実際にやってみないとわからないことが多いので、本当に自分のやりたいことができるとは限りません。むしろ、うまくいかないことが必ず出てきて、試行錯誤することになると思います。また、就活がうまくいかなかったからといって悲観する必要もありません。就活は社会人生活のほんの入り口にすぎません。先は長いです。
社会に出てからは、学生だったころ以上にいろいろなできごとや出会いが起きてきます。そういった偶然のできごとや出会いをうまく活かしていくことが大切だと思います。そのへんについては、前に書いた「偶然を味方につけるための五つの心構え」という記事を参考にしてみてください。