アイデアは形にしないと意味がない
昨日も書いた「元気シニアネットワーク」の集いに参加したときに、数人の方がシニア向けのサービスなどをプレゼンしたのですが、その中の一人がアイデアクリニックの下村正さんでした。
下村さんはもともと日立製作所に勤めていて、社内では作業改善の仕事に熱心に取り組み、プライベートでは町の発明家として特許を取っては一生懸命、企業に売り込みをしていたそうですが、なかなか採用してもらえなかったとのこと。
その後、発明熱が高じて商品開発の会社に転職し、市民発明家のアイデアを採用して商品化する仕事に打ち込んで多くのアイデア商品を世の中に出してきて、テレビにも70回ぐらい出たそうです。
現在は、独立して、個人からの相談を受けたり、講演・セミナーをしたり、シニア発明教室を開催したりなど、アイデアの事業化を実現するためのサポートの仕事をしてらっしゃいます。
下村さんが指導したある主婦の方は、スリッパのヒールの半分を切り取って、後ろのほうに厚みをつけることでかかとが浮くようにしたスリッパを考えて「ダイエットスリッパ」として売り出したそうです。最初はお金がないので100個から始めたところ、それが飛ぶように売れて、今では年商4億円とのこと。
このスリッパを見て、私も同じことを考えていたという人がいっぱいいたそうです。でも実際、その人たちはアイデアだけでそれを形にするための行動を起こしてないわけです。
私の場合も、初めてお会いする方に自己紹介で自分がやっているウェブサービスの説明をすると、私も同じことを考えてましたという方がよくいらっしゃいます。
下村さんもおっしゃってましたが、自分がアイデアを思いついた時点で同じようなことを考えている人はたくさんいるけど、実際にそれを形にして実現しようとする人は本当に少ないんですね。だからこそ、実際に実現するために行動すれば、それだけで他の人と差がつけられるわけです。
たとえうまくいかないことがあっても、それだけ経験値があがり、知識も身について成長できるのですから、多少のリスクはとっても、自分のアイデアを形にして実現するために行動できるようにしたいですね。