「なりたい」よりも「やりたい」が大事
作家&エッセイストの内藤みかさんにお会いしました。2005年に楽天日記(ブログ)をきっかけに知り合いましたが、直接お会いするのは数年ぶりでした。当時からケータイ小説で注目を浴び、「ケータイ小説の女王」と呼ばれてらっしゃいましたが、その後も順調に活躍され、現在80冊ぐらいの著書を出版されています。まだまだ50ぐらい書きたいテーマがあって書き足りないとおっしゃっていましたが、やっぱりプロの作家はすごいなと感心しました。
早くからブログやメルマガ、mixiなどを活用され、現在もTwitterのフォロワーが28000人以上、Facebookの友達が4500人以上というソーシャルメディアの達人で、最近出版された『1日10分からのソーシャルネット入門』はとてもわかりやすく、初心者の方にもおすすめです。内藤さんが編者を務めたツイッター小説集『3.11 心に残る140字の物語』もちょうど出版されたところです。
小説家になるにはどうしたらいいのですかと質問したところ、小説家志望と言っている人でも、実際に小説を書いているのは10人に1人ぐらいなので、とにかくまずは小説を書いてみることだとおっしゃってました。これは小説家だけに限らないですね。
若いころは、いろいろな職業に憧れて、小説家になりたい、ミュージシャンになりたい、映画監督になりたいと思うことが多いと思いますが、実際になるためには「なりたい」ではダメなんですね。小説家になりたいではなく、小説を書きたい、映画監督になりたいではなく、映画をつくりたい、ミュージシャンになりたいではなく、曲をつくって演奏したいという「やりたい」が先に来て、自分が本当にやりたいという気持ちから、情熱を持って行動を起こせるぐらいでないと、プロになるのは難しいと思います。
これは起業でも同じで、起業家になりたいではなく、実現したいアイディア、事業プランが先にあって、それを実現するためには起業することが必要だからするというのでないと、なかなかうまくいかないのではないかと。けっこうこのへんを勘違いしている人は多いのではないかと思います。自分も若いころはそうでした。
だからこそ、自分が本当にやりたいことは何か、情熱を方向けられることが何かを見つけるために、自分を見つめ直すことは重要であり、そのためのツールになるのが自分史です。これから将来を考える若い方々にもぜひ自分史を活用してもらえたらと思います。