オルタナティブ・ブログ > 点をつなぐ >

触媒のように世の中のいろいろな人やものをつないで変化を起こしていきたいと思っています

Facebookの「垢BAN祭り」で考えたこと

»

最近、Facebookで実名でないと思われるアカウントが次々と停止される騒ぎがありました。

「垢BAN祭り」はFacebookの価値を損ねない:シロクマ日報

小林さんも書いておられる通り、このことがFacebookにとってはプラスになるだろうということには同意しますが、いきなりアカウントを停止してしまうやり方に対してはやはり違和感が残ります。

以前、私がある大手ITベンチャーが運営するブログサービスを使っていたときに、利用契約に違反していたということで、多くの方々のブログがいきなり削除される騒ぎがありました。私自身は普通に使っていたので削除されませんでしたが、いきなり削除された方は、ずっとブログ上で書きためていたものが削除され、かなりショックを受けたのだろうなと同情したものです。せめて、期限をきって○月○日までに内容を修正しないと削除しますよという警告が前もってあったのなら、削除する前に文章を保存しておくこともできたでしょうから、削除されてもある程度納得できたことでしょう。

もちろん利用規約を違反していたユーザーが悪いと言われればそれまでかもしれません。でもユーザーは人間であり感情を持っています。もし自分が一生懸命書いていたブログがいきなり削除されてしまったら、誰だって感情的に傷つくことでしょう。人間としてのユーザーの感情を思いやる想像力が欠けている会社が、IT系ベンチャーの中にはけっこうある気がします。私はいまだに、以前ブログを削除した会社に対するネガティブなイメージが消えてません。

今回のFacebookのアカウント停止にしても、事前に警告を出しておけば、ユーザー側も、たとえ最終的に実名を出さないことにしてアカウントが停止になっても、気持ちの整理がつけやすかったのではないでしょうか。もちろん、あとから申請してアカウントを復活させることができるにしても、やはりいきなり停止になるショックは大きいと思います。そういった警告を自動化することもできるはずです。ネットサービスは、リアルに人と会うことはないにせよ、いや、むしろリアルに会わないからこそ、もっとユーザーの気持ちを大事に扱ってほしいと思います。私自身も、ネットサービスを運営している会社の一員として肝に銘じておきます。

Comment(0)