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顧客サービスとITのおいしい関係を考える

ショールーミングになってしまった話

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少し前にバイク(自動二輪)用のヘルメットを買い換えました。

バイクのヘルメットは万一の事故の際に搭乗者を守る重要な役目を持っています。オートバイレースで使われるレベルの高品質な製品を作れる会社は、日本に2,3社しかありません。私はこれまでAraiかSHOEIを選んできました。どちらも国内外で定評がある一流ブランドです。

ヘルメットは、S、M、L、XLが店頭在庫があるサイズです。XSやXXLは取り寄せや受注生産が普通です。人間の頭の形は個人差が大きく、同じメーカーであっても被った時の感じが異なります。サイズが合わないものは、頭が痛くなったり、ぶかぶかで動いたりして、運転に集中できなくなって危険です。買う前の充分な試着が欠かせません。

5月の連休中に近所の3軒のバイク用品店を回って、試着を重ねて慎重に選びました。最終的に選んだのはSHOEIのXR-1100です。色はパールグレーメタリックにしました。

事前の下調べで通販の方が安いことはわかっていましたが、なるべくなら試着した店で買いたいと思いました。ところが残念なことに店にパールグレーメタリックのXLサイズの在庫がありませんでした。

取り寄せることもできましたが、数日待った後に受け取りに来る手間を考えると、お願いする気になれずそのまま帰ってきました。

結局、通販で買いました。すぐに自宅に届きました。

今回はできれば店頭で買いたいと思いつつ、結果として店頭で試着だけして通販で買うことになりました。ショールーミングです。

バイク用のヘルメットは安全確保のため3年間使ったら買い換えることが推奨されています。価格は3~5万円です。実際は私を含め3年以上使い続ける人も多いかと思います。買い換え頻度が少ない高額商品のカテゴリですね。

ヘルメットは服や靴ほどデザインが豊富なわけではありません。それでも2社あわせて10種近いモデルがあります。これに加えて色やペイントの組み合わせがあります。すべてのモデルのすべてのサイズを店に在庫しておくことは、難しいと思います。資金繰りや倉庫のスペースの問題だけでなく、古くなる前に売り切らないと商品価値が下がります。

メーカーと型番が決まればどこで買っても質に差が無い商品で、通販の方が安く、取り寄せるより早く入手できて、大きな箱を持ち帰る手間もかからないとなると、リアル店舗が通販に勝つのは難しいと思った次第です。

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