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顧客サービスとITのおいしい関係を考える

賞味期限を考える

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8月から株式会社テクネコは4年目に入りました。お世話になっているすべての皆様、ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。

さて、弊社の8月は新年度の始まりです。世間一般では1月や4月にあたります。今年度の計画を考える月です。

3年間の活動を整理してみたところ、以下の3つになりました。

  • お客様の”困った”をITで解決する
  • お客様のITに関する”困った”を解決する
  • お客様の”困った”をITを使わずに解決する

IT業界で仕事をするなら、なるべく長く稼げるテクノロジーに注目したいところです。これからの1年先、3年先、5年先をどう考えるべきでしょうか。

1つの技術・製品・サービスが「メインストリームでお金を稼げる期間」を、賞味期限と考えます。移り変わりの激しいIT業界では、賞味期限は短いものが多いです。

例えば開発言語では、COBOLは今でも一部で強い需要がありますが、若い技術者がこれから勉強する対象にはならないでしょう。MS Visual BASICは、そろそろ賞味期限が近いように思われます。今どきの開発はWebアプリケーションが中心で、その分野で人気がある言語は、Java、PHP、そしてRubyでしょうか。

IT系の資格の賞味期限も短いです。

私はMCSE(マイクロソフト認定システムエンジニア)の資格を持っています。ただし、Windows NT4.0トラックです。2000年頃に取得しました。

Windows2000リリース後にマイクロソフトは、「期限までにWindows 2000トラックに移行しないと資格を無効にする」ことを発表をしました。「そんなことはできっこない」と思ってそのままにしていたら、期限直前になって発表が撤回されて、そのままになりました。手間暇掛けて取得した資格があっさり無効になることに、各方面からクレームがあったのではないかと推測しています。

と言っても、今更「Winodows NT4.0のMCSEです」と言ったところで、何の役にも立ちません。私のMCSE資格は賞味期限切れです。

一方、TCP/IPとその周辺のネットワーク関連の知識は、寿命が長いです。この分野でプロになると、まだまだ稼げるのではないでしょうか。

自分で詳しいと言える中で長持ちしたのは、リレーショナルデータベースとSQLに関する知識です。すでに20年以上になりますが、今でも現役の知識です。リレーショナルデータベースの黎明期に、アスキーでINFORMIXの製品開発の仕事をしながら内部動作の仕組みまで勉強しました。リレーショナルデータベースとSQLは今でもお金を稼げる知識です。ただ、『SSDに最適化したデータベース「RethinkDB」、ロックもログも使わずにトランザクション実現』のような新しい技術が出てきています。いつかは賞味期限が来るでしょう。

ここ1年でIT業界以外の方とお付き合いさせていただくことが多くなってきました。これまでにない考え方に触れることができて、とても新鮮です。

IT業界を少し離れて考えると、経済学や物理学の世界は、IT業界と桁違いに賞味期限が長いですね。自分が選んだ分野や理論を研究して、一生その仕事で暮らしていくことは不可能ではありません。逆に言えば、IT業界はまだまだ発展途上の世界なのだなあと思います。

弊社は当面ITを中心にやっていきますが、IT以外の分野に関心を持ち続けていきたいと考えています。では何をするかは、まだこれからです。

自分だけで全部やるつもりはありません。他の方との出会いを大切にしたいと思っています。やりたいことがあってITのパワーを必要としている方がいましたら、お話できることがあるかもしれません。お気軽にご連絡ください。

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