【コールセンター】カスタマーサービスウィークを知っていますか
昨日(12月18日)、株式会社CCA主催の第2回CCAフォーラムが都内で開催されました。今回必見のセッションが、【コールセンターの祭典「カスタマー・サービス・ウィーク」ご報告&パネルディスカッション】でした。
CS Week(カスタマー・サービス・ウィーク)をご存知でしょうか。
CS Weekは、コールセンターに従事する人々の労に報いよう、という趣旨で、1992年に米国でジョージ・ブッシュ大統領が議会宣言して制定されました。
毎年10月最初のフルウィーク(2008年の場合10月6~10日)がCS Weekと決められています。この活動はヨーロッパ、アジア諸国にも普及しました。国内では外資系企業のコールセンターから始まり、日本企業へ急速に広まりを見せています。
今回のパネラーは、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、株式会社ファンケルの3社のコールセンターのマネージャでした。数あるコールセンターの中でも先進的なセンターだけあって、CS Weekにも積極的な取り組みをされています。
中でも素晴らしいと思ったのが、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社カスタマーサービス部 和泉シニアマネージャーのプレゼンテーションでした。ジョンソン・エンド・ジョンソンの事例を中心に、CS Weekがどのようなものなのか、ご紹介したいと思います。
同社のCS Weekのイベントは、第一線で電話応対をしているオペレータの方を慰労して楽しんでもらうイベントと、コールセンター部門の業務を経営者や他の部署に理解してもらうための啓蒙活動があります。
楽しんでもらうイベントには、休憩室で、ヨーヨーすくい、金魚すくい、駄菓子屋、おみくじなどを楽しんでもらう縁日や、シニアマネージャーとトレーナーが自らこだわりのケーキでオペレータをおもてなしして、セレブ気分になってもらうセレブデイなどがあります。オペレータの方に楽しんでもらえるよう真剣に考えて、準備にも手間と時間をかけています。
もう一つのイベントが、社内向け啓蒙活動です。本社から離れた所にあるコールセンターへ社長が足を運んで、オペレータと1人1人直接話す時間を取ります。また、毎日のように電話で話していても実際に会ったことのない営業部門や倉庫部門の社員を招待して、パーティーをします。経営層や他部署の人に、オペレータの電話を実際に聞いてもらって、コールセンターの大変さと重要性を理解してもらうこともあります。オペレータと経営層や他部署の社員が顔を合わせてコミュニケーションすることで、現場と他部署の両方のモチベーションが高まるとのことです。電話やメール等が普及しても、直接会うコミュニケーションに勝るものはないです。
同社の取り組みで素晴らしいのは、Delighters(=お客様を喜ばせる人)をカスタマーセンターのテーマとしていることです。電話応対している時だけ"いい顔"をするような器用なことはできない、という考え方がベースにあります。CS Weekはオペレータがゲストのイベントですが、CS Week期間中にオペレータがビルの管理会社に日頃の感謝に行くなど、周りを喜ばせる活動もしています。大木さんの「店員さんにお礼を言える人」と通じるものがあります。トラパパさんご紹介の「ヒステリック・シルバー」には、見習っていただきたいですね。
CS Weekは予算をかけなくても、知恵を絞ることで、コールセンター内だけでなく会社全体にメリットがあるイベントです。CS Weekの各社の事例が、CCAのサイトのCS Weekのリンク先にあります。これを参考にして、来年は自社のコールセンターでできそうな所から始めてみてはいかがでしょうか。