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once a fanboy, always a fanboy ――いい歳なのに与太話はやめられない

iPhoneにしない理由:もしくは紙メディアを好きな理由

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 iPhoneがハード、ソフト共に刷新されて何かと話題だ。確かにモバイル環境におけるネットへの気軽なアクセスツールとして、iPhoneはかなり優れていると思う。

 しかし、自分は当分iPhoneを利用する予定がない。理由は簡単で、iPhoneのそのものが問題というよりは、携帯電話システムにまつわるインフラの使用料が一個人として支払う額としてはまだまだ高いからだ(もちろん携帯電話に要する費用を高いと考えるか否かは個人の価値観に依存していて、単に私がそれを高いと考えているだけなのだが…)。

 古い世代の人間の性なのだろう、いまだに雑誌(とくにマンガ)などの紙メディアを定期的に一定量購入しており、一カ月の個人的な支出(またの名を「お小遣い」)の中でそれら雑誌代の占める割合はかなり大きい。この雑誌への支出を完全に無くしてしまえば、携帯電話のパケット代ぐらいには充当できるのかもしれない。しかし、今のところはどう考えてみても、自分にとって携帯コンテンツやWebコンテンツは、雑誌の代わりになることが無さそうだ。

 雑誌に限らず、紙メディアの良さは、まず電源が不要というのが大きい。そして、コレクターズアイテムとしての価値性は無くなるかもしれないが、少しぐらい濡れたり痛んだりしてしまっても、ちゃんと中身を読むことができるという堅牢性(この言葉が相応しいのかな?)が素晴らしい。この2つの利点は、逆にデジタルガジェット全般が抱える弱点でもあるだろう。

 あとは、当たり前だが、紙メディアはネットワークにつながらない。他のデジタルガジェットから離れた環境に身を置いてしまえば、突然電話やメールが飛び込んでくることもないし、逆に気に入ったフレーズが書かれていても、それを誰かに伝えるためにさえずったり、リブログすることは出来ない。つまり、これは、コンテンツそのものを享受することだけに集中したいときには、紙メディアが最強なツールの一つということだ(笑)。

 翻って、今の20代ぐらいから下のデジタルネイティブ世代にとって、ネットワークにつながらない生活というのはほぼあり得ない状況だろう。つまり、彼らにしてみれば、ネットワーク機能が無ければコピペも不自由な紙メディアという代物は、単に使えない遺物でしかないのかもしれないなと思ったり……。

 で、結局、いろいろ御託を並べてはみたけれど、実際のところは単にiPhoneを買ってパケット代を払えるほどの余裕は今のところは無いよなぁというボヤキだったりして(苦笑)。

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