iPhoneの驚き
今回のiPhone 4Sの発表は、賛否両論含めてネットでも大きな話題になっているけれど、個人的に一番驚いたのは、新しい「iOS 5」が2世代古いiPhone 3GSにも正式対応した点だ。
もちろん、OSに搭載されている最新技術全てが3GSでも実用に適うのかどうかはよく判らない。
けれど、3GSは2009年6月に登場してから2年以上が経ち、OSもiOS 3.xからiOS 4.xへのメジャーアップデートを経て、次のメジャーアップデートを迎えることを考えれば、そのライフサイクルの長さは、昨今のITガジェットと比較すれば驚異的に見える。
一方で、Android端末は、2010年に発売されたXperiaが、すでに日本では現行最新OSであるAndroid 2.3へのアップデートから見放されている現状がある。
あくまでもこれは個人的な感覚であるけれど、Androidについては、Googleの思惑と端末メーカーおよび通信キャリアの思惑がそれぞれ乖離していて、特にライフサイクルという観点からするとエンドユーザーとしてのメリットをあまり感じられない。
今の日本のキャリア各社が2年縛りやSIMロックのような制約を課す状況が続く限り、ライフサイクルの短いスマートフォンは、多くのユーザーにとってそれだけで非常に魅力に乏しい商品であるし、Androidはまさにその轍にズッポリとはまってしまっている。
iPhoneにはiPhoneならではのメリットとデメリットがあって、特に「Apple」ならではのプロプライエタリな環境は、それを嫌う人にとって我慢できないものだろう。しかし、それを差し引いても、このライフサイクルの長さは他のスマートフォンにはない魅力だと言える。