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once a fanboy, always a fanboy ――いい歳なのに与太話はやめられない

音楽ソフトのパッケージは捨てても平気?

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 ここ数日、ネット上の音楽好きの間では、以下のブログが話題となっていた:

高校生は、音楽CDのことをなんと呼ぶか?(小鳥ピヨピヨ)

 この話が注目を集めたのは、イマドキの高校生がPCでリッピングするための音楽CDを本当に「マスター」呼ばわりしているのかという疑問もさることながら、用が済んだ後にCDを捨ててしまうというオチにあったようだ。

 もっとも、リッピングして用済みのCDを捨ててしまうという話であれば、2年前にもあるコラム記事で取り上げられており、当時もネット上で話題になった。今回の話と大きく異なるのは、買ったCDを大勢で共有するようなことはなかったところ。参考までにその記事へのリンクも記しておく:

オリジナルのCDをごみ箱に捨てる若者(ビジネスを考える目)

 なお、「高校生」たちが私的複製の範疇を越えた著作権法的に問題ある行為に及んでいることや、CDの音とMP3等に圧縮された音を人間の耳は区別できないとする「若者」の考え方に関しては、個人的に色々思うこともあるけれど、あえてここでは意見を書かないことにする。

 自分の場合、一度手に入れた音楽CDは余程のことがないかぎり、パッケージをそのまま保管し手放すことはない。しかし、それは音楽が自分にとってプライオリティの高い趣味だからという理由が大きいだろう。

 厳密な調査をした訳ではなく、あくまでも目についたいくつかのブログやソーシャルブックマークのコメントを読んで得られた印象でしかないが、ヘビーユーザーやコアユーザーと呼ばれるような音楽好きの人達になるほど、このCDパッケージを捨てるという行為に対してはネガティブな意見を表明する場合が多く、逆にカジュアルユーザーと目されるような人達の意見は肯定・否定を含めてほとんど目にすることがなかった。

 結局、一部の強いこだわりがある人達を除けば、音楽ソフトは音楽が聞ければ良いのであって、付随するパッケージはあまり気にもせず、それを捨てたからと言って殊更に問題にする話ではないのかもしれない。

 実は今から10年以上前、まだシングルCDというフォーマットが存在した頃の昔話になるが、あるユーザー調査結果で、シングルCDは飽きた時に捨てやすいので気に入っているという主旨の回答を目にしたことがあった。当時のシングルCDは、小振りな8センチ盤(標準サイズは12センチ)を採用し、ジャケットも紙ベースの短冊形式だったので、確かに複雑な作りのジュエルケースに入ったアルバムよりもずっと廃棄が簡単だった。逆に自分は長期保管に適さないシングルCDのパッケージが嫌いだっただけに、捨てやすいから好まれるという話はかなり驚いたし、それと同時に、音楽に対して強い思い入れの無いカジュアルユーザーならば、聞き飽きたCDは捨てることもあるのだということを学んだ。

 今、着うたが売れる理由の一つには、聞き飽きたらどうやって捨てるかを心配する必要もなく、ただメモリ上から消せば良いからというのがあるのだろうなと思う。まさにカジュアルユーザーのための、カジュアルな消費物だ。ただ、そういうものは、ちょっと濃い音楽好きからすると、あまり楽しいものではないような気がする。

 ちなみに、市販の音楽CDを「マスター」と呼ぶ現象は、以前からネット上で見かけることがあったので、高校生かどうかは別にして、そういう言葉づかいをする人達が実在するのは確か。なんだかな(苦笑)。

Comment(4)

コメント

とっても悲しい事ですね。音楽に薄っぺらな快楽主義の波がそこまで押し寄せているなんて、、、、、

Ericさん、コメントありがとうございます。

デジタルな時代なので、ほんのちょっとだけ音楽に興味のある人にとっては、逆に音楽に触れるための敷居が低くなって良かったと考えるべきなのかもしれません。ただ、そこから、もっと音楽を好きになってもらうための施策を提供しようとする努力みたいなものが、今の音楽業界には欠けているような気がします。

音楽だけでなく、マーケティング起点の考えかたが全てをつまらなくしていると思っています。素晴らしい音楽があって、それにほれこんだ人がいろんな人に聞いてもらいたいといういでマーケティングを活用して欲しい。私は、日本の音楽が想いを無くし始めた時にた製作サイドにいたので、こうなる事は少なからず予測はしていましたが、、、。

確かに何でもマーケティングありきで物事が決まりすぎるきらいはあるかもしれませんね。まぁ、それは音楽だけに限ったことではなくて、日常の暮らし全般がそのような風潮に影響されていて、もはや後戻りできなくなっているのかなと不安になったりしますが…。

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