お金も地位も名誉も、すべて他人からもらうもの
友人から「これ、おもろいで(関西弁)」と薦められて読んだ本があります。
「夢をかなえるゾウ」という本です。すでに大ベストセラーでもあるので、ここで詳細を書くのは省略しますが。
簡単に言えば、「成功のためのノウハウ集を読んでも成功しない人に向けた、成功のためのノウハウ集」ってとこでしょうか。
私がこの本の中で一番気に入ったのは、次のせりふです。
「自分の仕事が価値を生んでるかを決めるのはお客さん、つまり自分以外の誰かなんやで」
単純に、「力のある人は成功する」として、その「力」は、必ず外、つまり他人というか、お客さんというか、自分以外の誰か(何か)に向けられなければならないものだと思います。お金も、地位も、名誉も、すべて自分の力を認めてもらった上で、他人からもらうものです。言い換えれば、他人から認めてもらわない限り、成功なんてありえないのです。
この「他人から認めてもらう」ということは、特に日本人はへたくそな人が多い、と思います。
まず、自分にはこれだけの価値がある、と勝手に思い込んで、その思い込んだ価値が周りに認められないと「周りはぜんぜんわかっていない」と憤慨する。
逆もあります。自分にはぜんぜん価値がないと思い込んでいていて、周りの人のほめ言葉を素直に受け取ることができない。
自分が勝手に決める自分の価値は、たいてい間違っています。過大評価、過小評価してしまうのです。もちろん自尊心を持つとか、自信を持つといった要素は非常に大切ですが、しかし間違っても自分で自分を評価してはいけません。自分を評価するのは、常に他人なのです。
常に自分に対する周りの評価に耳を傾け、素直に受け入れることが重要だと思います。いい評価も、悪い評価も。最悪なのは、評価すらされない、ということです。「愛の反対は憎しみじゃない、無関心だ」という言葉もあります。悪い評価だって、評価されたということは、関心をもたれているということです。いい評価を受けたときも、悪い評価を受けたときも、それを素直に受け入れて「評価してくれてありがとう」と言うのです。
周りに合わせろとか、周りの評価を気にして行動しろ、という意味ではありません。「オレはオレの道を行く。周りがどう評価しようが関係ない」でもいいと思います。悪い評価を受けたから絶対に変えなければならない、ということではありません。しかしたとえ「オレはオレの道を行く」としても、自分の評価については知っている必要があると思うのです。知っている上で、その評価に反応するかしないかは、自分が決めればいいことです。
成功は自分の力です。しかしその力を認めてくれるのは、常に他人なのです。
余談。もし、怪獣がまったくいない世の中に偶然やってきたウルトラマンって、きっとみんなから認められなかっただろうなぁ、って思います。体がデカいから肉体労働できる?でも、3分しかいられないものなぁ。