ヤマモトイソロクさんのリーダーシップ
何をやったかよく知らなくても、「山本五十六」という名前を聞いたことはあるのではないでしょうか。お父様が56歳の時のお子さんだったので「イソロク」という名前になったとか。
彼がどんな人かということはとりあえず置いておきます。彼は軍人さんでしたが、この際戦争の是非も置いておきます。
ただ、エライ軍人さんは、単に強制的な圧力や強い影響力だけで部下を動かしていたわけではない、というのは確かです。
彼の有名な言葉に、
やってみせ 言って聞かせて させて見せ ほめてやらねば 人は動かじ
というのがあります。この言葉は、リーダーのリーダーたるべき行動理論がすべて詰まっています。
まず、自分が行動しよう。一生懸命な姿を部下に見せよう。
会社が危機に直面していたら、いかに危機的な状況であるかということを行動で示そう。
その行動を部下が見て「おや?」と思ったら、その時点で説明しよう。
十分な情報開示が必要かもしれない。時には説得も必要かもしれない。
しかし、言って聞かせることが大事なのだ。「とにかくやれ」では、部下はついてこない。
部下を可能な限り信頼し、やらせてみよう。
最初はヘタクソかもしれない。自分が期待しているだけの成果は上げられないかもしれない。
しかし、自転車だって練習しないと乗れるようにならないんだから。
部下が自分で最初から最後までやらないことには、上達なんてできっこない。
もちろん、致命的な失敗をしないようにフォローする必要はあるが。
よくできたことと、うまくできなかったことを明確にわけよう。
人は、うまくできなかったことに焦点をあてがちである。つい、そうしてしまう。
でも、たとえ30点でも、30点ぶんの「よくできたこと」はあるんだから。
まずはそこをめいいっぱい褒めよう。お客さんは褒めてくれない。
上司が褒めないで、誰が褒めるんだ。
70点ぶんの「できなかったこと」を指摘するのは、それからだ。
ちなみに。
私は、この言葉に強い共感を感じます。最後に「ほめてやる」ということが入っているからです。本当によほど致命的な、損害賠償的なことがらでない限り、どこかに褒められるところは必ずあるはずです。そこを探して、まずは褒めるのです。
それから、よくないところを指摘して指導するわけですが、このとき「評価」や「批判」をしてはいけません。「だからお前はダメなんだ」なんてのはもってのほかです。
「指摘」と「評価」と「批判」に関しては、また別の機会に・・・