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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

【父の介護日記④】トイレ。

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怒涛の12月30日について書く前に、「トイレ」について。

12/27には室内車椅子が導入されており、その車椅子が大きくて小回りが利かなかったため、29日には、小型のものに交換してもらっていました。
私が実家に到着した時点で、ちょうど小型車椅子が搬入されたところ。

父は自力で歩くことが全くできなくなっていたので、トイレが一番の重労働となりました。

【トイレ介助のプロセス】 *基本的に日中、父はリビングルームのソファに座って過ごしています。

1.「トイレに連れていってー」と父が訴える
2.「はいー」と2人(誰でもいい)が父のところに行く
3.1人が「車椅子」を父のすぐ脇に寄せ、ストッパーをかける
4.2人で父を立たせ、1人が動かない右足を手で動かしながら、車椅子の前まで移動させる(父は介護用棒につかまっている)
5.2人がかりで父を車椅子に座らせる
6.1人が足乗せに右足と左足を手で乗せる
7.ストッパーを外して、車椅子を動かす
8.リビング→廊下→トイレまで1人が車椅子の前で段差を持ち上げる、一人は後ろから押している
9.前にいる1人がトイレの中に入り、車椅子をトイレぎりぎりまでひっぱり(一人は後ろから押している)
10.前にいる1人が、父の両足を順番に足乗せから降ろす(足乗せは、左右に跳ね上げる)
11.前にいる(トイレ内にいる)1人がトイレの外に出る
12.車椅子を後ろから押していた1人と外に出た1人の合計2人で父を抱きかかえて立たせる(父はトイレ内に設置したバーに両手でつかまり踏ん張る)
13.1人が車椅子を後ろにひく(邪魔にならない場所へ)、別の一人が父のズボンやらパンツやらをひざ下まで降ろし、父を座らせる
14.2人とも呼吸を整える
15.トイレが終わると、父を持ち上げて立たせ、目の前のバーに捕まらせる(その間、一人がトイレットペーパーでお尻を拭く。小であっても)
16.1人が立っている父を脇からさらに支え、1人がその間にパンツやズボンを持ち上げる
17.パンツ担当の1人が車椅子をまたトイレの近くまで持ってくる
18.2人がかりで父を車椅子に座らせる
19.1人が車椅子の前に回り、前から引っ張ってリビングへの段差を乗り越える
20.ソファの脇まで車椅子を近づける
21.前にいる1人が父の両足を足乗せから降ろす
22.後ろと前の2人で「せーの」で父を立たせる(父は介護バーに捕まって踏ん張る)
23.1人が車椅子を下げ、1人がしゃがみこみ、父の両足を少しずつ動かす
24.父がソファーの前まで移動できたら、2人がかりで座らせる
25.父と介助者2人の合計3人が呼吸を整える


1~25までで最短10分。その後、トイレの掃除も軽くするので、全部で13分くらいかかる計算。

これを1日何度も繰り返します。

読んでいても全然映像が思い浮かばないと思いますが、まあ、たくさんのステップと力が要るのが、トイレ介助でした。

ちなみに父は70㎏欠けるくらいあります。
しかも、右下肢完全麻痺で、足の位置すら動かせません。

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