つまらない会議をワクワクさせる方法その4-ファシリテーションする(後半)
つまらない会議をワクワクさせる方法としてファシリテーションの活用したワクワクする会議を説明しています。
ファシリテーターが会議を仕切り、いよいよ、会議が始まります。
もし会議の最初のステップが、現状認識であれば、ファシリテーターはまずそれを皆が共有できるためのテンプレートをホワイトボードにまず描いてみましょう。
ファシリテーションの多くのツールの中からうまく会議のテーマに合うテンプレートをあらかじめ選択しておくと良いと思います
最初によく使われるのはTチャートという左と右に、皆の意見を書き出して行く方法です。例えば以下のような使い方があります。
- 課題と対応策
- 良いところと悪いところ(これはプロコンチャートと呼ばれます)
- 自社の製品サービスと競合製品サービス比較
Tチャート以外にも、以下のような代表的なテンプレートがあります。
- ベン図(例えば○を3つ交差させてそこに意見を書き込んでいく)
- ゴーツツリー(特性要因図)(目標に向かっての課題、やるべきことを書き出す)
- プロセスマップ(業務に対して現状問題点を挙げる際に、業務プロセスの流れをホワイトボードに書き、どこに問題があるかをプロット
- SWOT(4象限に強み、弱み、機会、脅威を挙げていって、現状を俯瞰的にみていくツール)
それぞれはまると凄くワクワクしてくるツールです。テーマによってファシリテーターは使い分けます。
このツールを使って、意見を出し合う方法は、ブレインストーミングという手法です。3人寄れば文殊の知恵と言うように、複数のブレインを使えば、一人で悶々と考えるより、沢山のアイデアがだせる。また他の意見に触発されて、新たな意見が生まれる相乗効果も発生します。
こうしたアイデアがある程度でつくした段階は、本当にワクワクします。いままでの会議のように言いっぱなしではなく、それがホワイトボード上にきちんと書かれており、公平に皆に共有されていることは、気持ちがよいと思います。
さてファシリテーターは、こうしたファシリテーションツールを使った、アイデア出しをいくつか行い、会議の結論に誘導していきます。
例えば、うちの営業部署の営業のやり方を変えよう、という会議であれば、でてきたアイデア群を今度は違うテンプレート上に書き込んで言って、優先順位をつけます。ファシリテーターがよく使うのは、例えば4象限を使ったフォーボックスモデルです。
例えば縦軸にそのアイデア、施策の効果、横軸にその実現可能性(やりやすさ)をとってプロットしていくと、ビジュアルに皆の意見の優先度がまとまっていきます。
この段階で、メンバーはみんなで難問を解いていったような達成感がでてきます。メンバーの心が一体となって、一つのベクトルになっていきます。このファシリテーションを使った会議のワクワクは、実はそこでの結論の善し悪しではなく、皆が一緒に何かをするというような、一体感と高揚感、すなわちワクワクを創りだすことにあるのです。
是非、ファシリテーションを使った会議、最初の一歩を踏み出してみてください!
参考文献:ファシリテーターの時代/フラン・リース
ファシリテーター養成講座/森 時彦
ビジュアル・ミーティング/デビッド・シベット
ファシリテーション・グラフィック