映画「スティーブ・ジョブズ」からわかるワクワクした仕事
先日、アップル・コンピュータの創設者の実話を映画化した「スティーブ・ジョブズ」を観て来ました。私はもともと、Macintoshのコアなファンでしたので(この原稿ももちろんMacbook proで書いています)。そのため彼には凄く興味があり、また個人的な思い入れもありました。今日はそこからわかった、ジョブズ流ワクワクする仕事のやり方について書いてみたいと思います。
まず、彼は大学を中退して、親友の当時インテルに勤めていたスティーブ・ウォズニアックと何人かで、彼の両親のガレージを借りて、アップル・コンピューターを興します。その時、当時、彼は誰も見向きもしなかったパーソナルコンピューターの将来性に気づき、皆にこう言うのです。
- 「俺たちはこの世になかったものを創りだしているんだ」
- 「俺たちは世界を変える力をもっている」
またアップルが大きくなってからのCEOに迎えるため、当時ペプシコのCEOだったジョン・スカリーを次のように説くのです。
- 「このまま一生砂糖水を売るのか?それとも世界を変えるチャンスをつかむか?」
彼のこうした普通の人間とは違う数段高いミッションである「世界を変える」はそれに遭遇したどんな人間をもワクワクさせるのです。スティーブ・ジョブズのこの「人をワクワクさせる力」はある種の才能だと思います。そしてそれがあるからこそ、あれだけのことを成し遂げたと思います。
次に彼の凄いところは、アップル製品に対するディテールへのこだわりです。そして彼のこだわりの中心にあるのが「美」であり、それを実現する方法は優れたデザインです。
映画の最初のほうに出てくるジョブズの大学時代の話で、カリグラフィーを学んでいる彼の姿が出て来ます。元々、デザインを通して美を創りだすことに興味があったジョブズは、人の心に届く製品を設計する際には、細部まで美しいデザインが重要であると考えます。
ジョブズがアップルに、CEOとして復帰した際には、ジョナサン・アイブという天才的なデザイナーと出会い、それがデザイン面であれほど洗練したimac, ipod, iphoneといった製品を生み出したのです。
確かにアップルユーザーとしては、アップルのデザイン性の優れた製品が出る度に、本当にワクワクします。我々消費者が商品を買う大きな基準として、機能に加えてデザインがあります。優れた感性に訴えるデザインは人をワクワクさせます。まさにジョブズの言葉の通り、
- 「これはハートのためのツールなんだ。人の心に訴えれば可能性は無限にある」
なのです。
ワクワクした仕事や人生を考える時に、「デザイン」という要素は非常に大きいような気がします。良いデザインの製品や道具のある環境で仕事をするだけで気持ちがワクワクしてくる時があります。斬新な新しいデザインの製品と遭遇した時にもワクワクします。また、創る側も、自分で革新的なデザインの商品を生み出す仕事は、きっとワクワクする仕事だと思います。
映画「スティーブ・ジョブズ」から、2つのワクワク度100%の方法を学びました。
- 数段高い理念「世界を変える」「世界を良くする」は人をワクワクさせる
- 感性に訴える美しいデザインの商品は、創る側も、それを買う側もワクワクする