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長いIT産業の経験の甲斐も無く、成長の無いIT音痴の思いこみと勘違いのなんでもコラム

まだまだ「WIN-WIN」大好き!?

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  久しぶりに、ビジネス街の真ん中で、しばらく聞くことの無かった「WIN-WIN」という懐かしい言葉を聞いた。ひねくれ者の筆者は、「WIN-WIN」は、ともすれば、強者だと思っている者同士が、示し合わせて弱者だと思われている者から、お金や時間を奪い取る仕組みを現す表現の一つか?、と勘ぐってしまう。

  多くの場合、ビジネスの直接の当事者となる「顧客」は、大凡、蚊帳の外であることも多く、パートナーとしては見られていないのが一般的に思える。また、時には、その強者の協業状況下における強者同士の構図関係を指し示す場合もある。

  筆者の短くて狭い業界経験からすると、WIN-WINを大前提としたビジネスの成功する確率は10に一つも無いが、それ程長くはない人生のホットな期間を知っている人は、希に上手くコトが運んだ時のことを長く記憶に留めておきたいという習性があるので、どうもこの言葉に憧れる様だ。

  多くの企業や、より上昇志向のトラバーユ希望者に向けて発せられる起業や転職セミナー等にも「WIN-WIN」は頻繁に登場する流行語だった。今ではポピュラーを通り越して過去の言葉になりつつある。「WIN-WIN」は、ほんの少し前迄は外資系企業のマネジメントが頻繁に口にする言葉の代表でもあったが、米国追従は、60年近いお家芸なので、すぐに国内民族的企業にも蔓延したようだ。

  しかし、最近は筆者を含め、「勝ち組」と列んで、一言で言って、「ダサ~」と、感じてしまう部類だと思う人も多いはずだ。ビジネス街で、ランチ時にも首からブラブラとIDカードをぶら下げているコンサルタント会社の社員やIT関係の社員が、時折、口にするのを耳にするが、ビックリして思わず顔を見てしまう。

  オロビアンコのブリーフケースから、クライアント向けのカラフルなパワポの資料を取り出しながら、「そうですね部長、この前提条件で、WIN-WINの関係で行きましょう!」と言って失敗するのが代表的な使用例の様である。 今やWIN-WINが意義を持って登場出来る会話は、ビジネスマンの間ではそれほど存在しないとは思うのだが、ネイティブの場合と異なり、日本語英語では、その使い方は、注意と配慮の必要な最右翼の言葉かもしれない。(^。=) 「是非、WIN-WINの関係で、勝ち組になりましょう!」。(#^.^#)

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