大森 洋明
REBT心理士。うつ状態から回復した経験を経て、SEからカウンセラーへの転身を図りつつ、カウンセリングを世の中に浸透させようと奮闘中。座右の銘は、菅沼憲治先生に頂いた「生死一期」という言葉。
プロフィール
システムエンジニアとして某会社入社後3日で、省庁関係のシステム開発に携わる。
火消し役と呼ばれ、炎上したスケジュールの立て直しをする役目を負うも、人間関係や使える人間ほど使い潰されるIT業界の洗礼を受けてうつ病発症。それを認識しながらもうつ病の怖さを理解せずに、そのうち何とかなるのではと仕事にしがみつき続けてしまったため重症化……。人一倍強かった精神力が仇に。
健康な状態では想像がつきにくいほどの様々な症状が拷問のように襲い来る毎日に耐えられず、限界だと上司に申し出たら知らないうちに休職にされており、そこから半年ほど休職。
やがて場外の産業医と2~3回程度の面談で職場へ復帰するも、完治には程遠い寛解(かんかい)※と言われる状態で復帰。しかしすぐに症状がぶり返し、また周囲の理解を得られないことが多かったりで、最終的には会社を半ば辞めさせられるような形で退社。
※病状が、一時的あるいは継続的に軽減した状態。
1年を通しての仕事に自信が持てなかったため、個人事業の申請をし、個人契約のSE・PGとして健康の回復を念頭に置きながら、働いては休み、働いては休みといった具合で契約を取り続ける。
参加したのは、TV局番組編成システム、電力会社経営評価システム、官省施工状況確認システム、ゲームセンター経営管理システム、不動産検索サイト、バス会社発券システム、モバイルスポーツデータ配信システム……その他諸々。
体の具合を考えつつ契約を取りながら、数年かかって少しずつ体調を回復させる。
この時すでに予防の重要性を実感すると同時に、自分がうつ病になった時にどうすれば回避できたのか、どんな場面で、どんな人が、どんな声をかけてくれれば助かったのか……などを考える日々が続く。
やがて、当時通っていた心療内科の先生とカウンセラーのことを話した時に、漠然とながらカウンセラーになれば「第2の自分」を生み出すことを多少なりと抑制できるのではないかと思い、カウンセラーになる決意をする。
その後、REBT(人生哲学感情心理療法)、来談者中心療法、行動療法、認知行動療法などの心理療法やカウンセリング理論を学び、それらを自分自身に実践していくに伴って、メンタルヘルス不調(主にうつ状態)から回復していくのを自らの体験として実感。この体験を是非、多くの人に知ってもらおうとカウンセラーへの転身を図りつつ、HPページ:相談室を作りませんか? を開設。カウンセリングの啓蒙に励む。
執筆活動: @IT自分戦略研究所 エンジニアライフ「意識改革からの作業改善」でコラムも執筆中