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カウンセリングによくある誤解や質問、また、カウンセリングとはどういうものなのかなどについて執筆します。カウンセリングルームと契約したい、または相談室を作りたいと考えている、もしくは既に契約しているけど実はよく分かっていない企業の方だけでなく、一般の方にも幅広く見ていただけたら幸いです。

学会の年次大会でポスター発表してきました

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 去る、7月4日(土)~5日(日)、日本人生哲学感情心理学会(J-REBT) 19回大会に参加するため、文教大学越谷キャンパス(埼玉県越谷市)に行ってまいりました。
 プログラムは以下の通り(参加していないものは、省いています)。

7月4日(土)
13:00~13:05 開会挨拶
13:05~14:35 基調講演『職域における Low intensity CBT の予防的活用』
14:50~16:50 シンポジウム『REBTとコーチング心理学』
17:00~18:45 ポスター発表
19:00~20:30 懇親会

7月5日(日)
9:30~12:30 ワークショップA『REBT・CBTに活かす解決志向アプローチ』
13:30~16:30 ワークショップB『REBTに活かすアレクサンダー・テクニーク入門』

 この、7月4日の基調講演で配られた資料に、気になるデータを発見しました。
 学校法人順天堂「精神疾患の社会的コストの推計」という、平成22年度障害者総合福祉推進事業の成果物内の「表I-1 わが国の精神疾患の年間社会的コストの推計値」からの抜粋です。

生産性費用(百万円)
生産性低下(休業以外) 4,336,420
労働力損失(受診) 1,698,882
労働力損失(疾病休業) 46,497


 推計値ではありますが、これを見てください。
 一番コストがかかっているのは、疾病による休業ではなく、何らかの精神疾患に罹病し受診している労働者による出社中の生産性の低下だということが分かります。 つまり、このような状況になる(罹患する)前に、対処する必要があるのです。

 また、表にはありませんが、未病(健康状態の範囲であるが病気に著しく近い身体又は心の状態)によっても生産性が下がると推測されることからも、同様のことが言えるかと思います。

 今までカウンセリングは「病気じゃなくても受けるもの」だと説明してもピンと来ていない人が多かったのですが、受診中の労働者の生産性損失、推計6兆!!(未病の方を含めると、恐らくそれ以上!!)
 その無駄なコストをカウンセリングで、ある程度取り戻すできることができるとしたら、どうでしょう?

 もちろん全部とり返すことはできないかもしれませんし、カウンセラーを雇うのにかかるお金の方が大きくなる場合もあるかもしれませんが、それでも会社の中身がカウンセリング導入前後で大きく異なることが容易に想像できるでしょう。

 よく、カウンセリングと聞くと「需要があるでしょう」と言いながらも「うちの会社には病気の人がいないからいらない」とおっしゃる方がいるのですが、全くの見当違いであることが分かると思います。 お金や部屋が確保できなくて断るのは構わないと思いますが、カウンセラーがいらない会社というのは基本的にはないと思っていただいていいでしょう。

 さらに基調講演の中で、「REBTをする人は臨床に行ってしまう人が多いですけど是非、産業の方にも来てほしい」ということをおっしゃっていたのが印象的でした。
 ・・・むしろ、行きたいです。

 さて、肝心の私のポスター発表の中身ですが、「うつ病に対するセルフケアの実践と注意点」というタイトルで行いました。 科学的な視点の実験などではなく、自分で実践してきたセルフケアなどを主観でまとめたものです。 実際の使用感や効果、工夫や対処不可能な事例など、様々盛り込んでみました。

 去年の年次大会の懇親会で、吉田悟先生に「そういうの需要あるから、書いてみたら?」といわれ、「科学的な内容じゃないけど、大丈夫かな?」と首をひねりながら書いてみたのですが、書き始めたらポスターに全くおさまらない文章量に。 仕方なくいろいろ削ってポスターに収まるようにしたものの、ポスターなのにほぼ文章という非常に見づらいものが出来上がりました・・・。

 発表者は全部で10組ほどだったのですが、並べてみると一目瞭然の見づらさ!!

 仕方ないので、発表時に口で説明しまくった結果、その後の懇親会で何人かに「一番、面白かった」と嬉しいお声をかけていただけました。 「面白かった」が、「学術的に興味深い」を指すのか「きみ、オモロイねー」なのかがいまいち分かりませんでしたが、なんだかんだでやはり需要はあったようです。

 こんな感じで、これからもREBTに積極的に関わっていけたらと思っています。


 月曜日、または契約前のお打ち合わせ時に、実際にREBT(人生哲学感情心理療法)によるカウンセリングを、無料でお気軽に体感していただけます。 まずはお気軽にこちらから、お問い合わせください。

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