[書評]社内失業
それが、「社内失業」企業に捨てられた正社員 です。
(著 者:増田不三雄/発行所:株式会社双葉社)
強烈なタイトルだな~。というのが、初めの印象でした。
社内失業とは、窓際族のような出世コースに乗れなかった中高年のサラリーマン
のような人を指すのかしら?と思っていると・・・
社内失業とは(著者の増田氏によると)
会社で暇を持て余す20代~30代の若手正社員を示す言葉で、
社内にいる社員なのに、まるで失業者のように仕事がない。
という人を指すようです。
初めは、能力が低いから仕事が与えられないのでは?
仕事を選り好みした結果、そういった状態になったのでは?
そんな先入観を持っていました。
しかし、実際は、以下のようなことが原因となっている模様。
●仕事の減少
リーマンショック以降、企業内の仕事が減り若手に適切な仕事が与えら
れず、放置されることにより社内失業という立場に追いやられた。
●新人教育ノウハウの乏しさ
失われた10年の間、主に中堅・中小企業は新卒をほとんど採用しない期間が続い
たことにより、新人教育のノウハウが蓄積できていない。
●コミュニケーション不足、人とのつながりが希薄
若手が慣れない仕事に行き詰まったとき、弱音を吐ける相手・機会は職場の中で
少なくなった。
確かに、海外企業の参入。技術革新。ニーズの多様化。など、たくさんの変化と
ともにその変化の変化のスピードが加速しているようにも感じます。
そのため、いい人材・技術を持っていても、従来のやり方を続けていては、新し
いものに埋もれてしまったり、変化に追いつけなかったり。その結果、社内失業
者を生み出す。企業の競争力が鈍化してしまう。という現状があるのではないで
しょうか。
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では、どうすれば改善できるのか?
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●仕事の減少
⇒新しいことを始めなくても、得意な所を組み合わせて新しい価値を創り出す。
たとえば農商工連携(や食のプロデューサー)のような取組をすることで
新しいビジネスを創る!そのような発想の転換や他社とコラボレートする
基盤作りが必要だと思います。
●新人教育ノウハウの乏しさ
⇒OJT担当者やメンターだけが若手を育てるのではなく、組織のみんなで若手を
育てることが必要ではないか?そして、育てるではなく”育つ環境をつくる”
ことが必要なのでは?と思う今日この頃です。
加えて、学生も内定をとるための就活ではなく、将来活躍する人材になるため
の経験や職選びをして欲しいと思います。
ガクログやCANPASSがその役に立てばいいな。
●コミュニケーション不足、人とのつながりが希薄
⇒確かに、挨拶をしない人が増えた。飲み会に誘っても参加しない若手が増えた。
という話をたびたび耳にします。
デジタルネイティブと呼ばれる若手たちとのコミュニケーションギャップは、
彼らが得意とするITを使ったコミュニケーションを活かし、リアルな場での
不足を補うなどの努力が必要なのかな。そんなことを思います。
不景気だ。仕事がない。不満を言えばきりがない今日この頃。
どうすれば、ポジティブな発想に転換できるのか?
どうすれば、困っている人の役に立てるのか??
この本を読んで、真剣にそんなことを考えいるサミーです。
そこで、来月から全国で中小企業の営業組織再構築セミナーなるものを
開催しようと思います!!
情報化による生き残り戦略を考えるきっかけに。
ポジティブ発想に転換できるきっかけに。
社内失業なんて悩む若手がいなくなるきっかけに。
全国に”ハレ”を届けたい!
そう思って、明日も顔晴るぞー!