NemakiWare Windows インストーラはじめました
おはようございます。すっかり春ですね。眠いですね。寝ると言えばパジャマ、つまり寝間着です。ネマキかぁ。そんなわけで、今回は珍しく製品紹介を書いてみます。
会社が主体で開発しているオープンソースの軽量ECMの NemakiWare なんですが、つい先ほど1.1のベータ版をリリースしました。このバージョンでやっとインストーラの開発が一区切りできそうです。
インストーラはこちらから NemakiWareInstaller-1.1b1.jar をダウンロードして下さい。
- JDK 1.6 以降と CouchDB 1.0.4 以降を先にインストールしておいてください
- インストーラはマルチプラットフォームになっているのでどの環境であっても java –jar NemakiWareInstaller-1.1b1.jar で起動させます( Java の bin にパスが通っていることが前提)
- 権限の関係上、Program Files よりも別の場所にインストールすることをおすすめします
- インストール後 <インストール先>/apache-tomcat-7.0.41/bin で startup
- Tomcat起動後 <インストール先>/nemakishare で rails s
宣伝ばっかりではなんなので、背景などを描いてみます。
同僚ががんばってくれてぼくはコード上の貢献は一切してないのですが、1.1ではインストーラを作り込んでもらいました。NemakiWare はコアが Java で Web インターフェースが Rails で書かれています。DB は CouchDB です。初期のセットアップでは、Python と Java と Ruby(とRails)を全部入れなくてはならなくて、特定の環境以外ではうまく入らないことが多発していました。その後 Python は除外できたものの、2つを入れなければならない状態は変わりませんでした。あるバージョンの Ubuntu ならこのRuby と組み合わせて入る、みたいな状態でかろうじてデモ環境を立ち上げるところまでは来という状況が続いていました。
さらに、ぼくの環境がそうだというのもありますが、 Windows のインストーラを作りたいと思っていました。実環境で Windows サーバを使うか?というとあまり使われないとは思っているのですが、試しに手もとの環境で使ってもらいたいと考えるとき、 Windows でのインストールはできるほうがいいと思っています。
しかし、ご存じの通り、技術者の皆さんは(一部の MS 技術の求道者のかたがたを除いて、ですが)すっかり Mac に骨抜きにされており、Windows のことなんて見向きもしてくれません。開発をしてくれている同僚も Mac で動作させていて、Windows での動作など思ってもみなかったようなのです(というかですね、個人的な勉強で Rails を Windows 環境に入れてたときの Windows の愛されてなさに可哀想になってきた記憶が甦ります。もっと思ってあげて!)
まあ Mac 教的な話とか好き嫌いとかは脇に置いておいておいたとして、そもそも Windows 版にかぎらず、ある程度技術が分かってる人が試行錯誤しないとインストールできない、という状況はぼくはあまり良いとは思ってないので、そこをなんとかインストーラでケアしてほしい、とその重要性を説いて、なんとかインストーラを開発してもらった、というわけなのでした。開発者としてはあまり面白い作業ではなかったかもしれません。
ベータ版なので、まだ不安定な環境もありますが、手もとの Windows 環境下では一発でインストールできるようになりました(まだ最初に2つインストールしておかないといけないのと、Javaのコマンドからインストールするという点が微妙ではあるんですが、これはまあ良いかと思います)いずれにせよ、これでやっとそこそこ気軽に試してもらえる環境が出来たのかな、と思っています
いつも書いていることですが、一般的に ECM というジャンルのシステムは図体の大きなシステムであることが多いです。しかし、現実的には日本では ECM そのものを明示的に必要とされていることはなくて、ファイルサーバに少しだけ機能がほしい、というようなところから始まるようなことがけっこうあります。となると既存の ECM だと、そこまで多機能なものはいらないと言うことも多いのですね。NemakiWare はかなりミニマムなシステムになっているので、そういう方をターゲットにしてます。
で、そういうシステムを必要とされている人は、そうそう大きなシステム部門を持ってる組織ばかりではありません。担当者は多少 IT に詳しいかもしれませんが、開発者というわけではないことが多いです。そういう方にちょっとどんなものか見てみたい、という気になってもらうためにインストーラ、とりわけ Windows 上で動くものは必要不可欠ではないかと考えていました。弊社が別に開発している CmisSync と組み合わせれば、内輪向けの Dropbox もどきが簡単に試してもらえるかと思います。
というわけで、たまには仕事の話を真面目に書いてみましたが、ご興味のある方はお試し頂ければと思います!