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エンタープライズ(企業)向けのオープンソースとか育児とかについて考えていきます。

Enterprise Dropbox

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今日は短めかつまじめに。


という記事を読みました。

クローンが乱立する中でも、安定して使われ居てる感のあるDropbox(同じような機能を表したいときにboxとつければ機能を想像させられるレベルにまで来ていると思います)。個人向けのサービスではありますが、ぼく自身も仕事に普通に使ってしまっています。とはいえ、企業でそういった個人向けサービスを使うことを推奨したくないという流れはごく自然ではあると思います。これBYOD(Bring Your Own Device)の問題ともちょっと似ていますよね。うちの会社はまだ小さいこともあって、社員のスキルにもさほどばらつきがないで、DropboxもBYODも普通に使われては居ますが、このまま人が増えていったときに同じポリシーで続けられるかどうかはわからないなというのは実感としてあります。

いっぽうで、弊社が扱っている製品Alfrescoは企業向け文書管理の仕組み(ECM)ですが、これにDropbox的な機能を追加するのは意味があるよなー、と昔から思っていました(標準機能ではCIFSやWebDAVでのアクセスは簡単に出来るのですが、ローカルとの同期の仕組みはありません)。実際、弊社のラボブログで「Alfresco: How to keep working even when offline? 」という記事があがっていたりもします。ニーズはけっこうあるんじゃないかなと思ってたんですよね。

ぼく自身がこの同期の仕組みが欲しいなと思うことの大きな理由には、オフラインでの作業がけっこうあるということがあげられます。最近ではかっこつきの笑いとともに記されるようになってしまったノマドワーキングですが、ぼくのように「ごくたまノマド」みたいな人は、モバイルWiFiのような常にオンライン環境を持てるような仕組みを持っているわけでもなく、オンラインの間に最新の状態になったものをオフラインに持ち出して作業、というのがたまにあって、ローカルに自然に同期してくれることには意味があるんですよね。

まあ、このような人間はさすがにそんなに居ないと思うので狭いニーズだとは思いますが、そんなシチュエーションを想定するまでもなく一般的に、プッシュして文書を共有せよ、というのはなかなかユーザの「めんどくささ」を越えられないわけです。そうなるとネットワークドライブで直接やるか、同期型にするしかない。ユーザが意識しないうちに文書が文書管理下に入っている、というのはけっこう大事なことです。で、同期型はユーザサイドから見るとただのローカルフォルダなので、制限も少なくて良いと思うんですけど、不思議と標準機能で提供されてないんですよねー。

ということで、冒頭にあげたリンクを見て、やっぱり企業向けのDropboxみたいな流れが加速してきてるんだなあ、と思ったわけでして、はやいうちにAlfrescoでも企業向けDropbox機能として対応していかないとなあ、と改めて思っているところなのでした。

ところで。こういう話題のは弊社CTOがそれっぽいことを言うのを得意としているので、彼にも何かコメントをもらいたいところですね。よろしく。
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