オルタナティブ・ブログ > Cathedral Break in Action >

エンタープライズ(企業)向けのオープンソースとか育児とかについて考えていきます。

松江オープンソースラボに乗り込んだ親子の話

»

こんにちは、きょうは寒いですね。雪が降ってますが、このあたりは積もっていないようで、子供たちが残念がっていました。

さて、今週、島根からお客様がいらっしゃいまして、いろいろ話を伺う機会がありました。その時に思ったことを書いておきたいと思います。

島根の県庁所在地は松江。松江と言えばもちろんRubyの総本山で、技術者にとってはおなじみの地名ですね。ただ、やはり技術者以外の方にはそうでもないようで、松江に実家のある同僚(弊社非技術系の女性社員)はそのことをまったく知らなかったようなのです。正月、帰省したときに駅前に「松江オープンソースラボ」という文字列を発見し、なんと、そこに突撃して、弊社の宣伝をしてきたと言うからすごい。しかも、その日、運転手としてかり出された同僚のお母様も同伴だったというのがまたすごい。冬休みの社会見学かよ!

その日は、正月明けでラボではふだんから集まっている人たちが新年会にでも流れようかという雰囲気だったそうで、妙齢の女性と、その母親というおよそラボとは無関係そうな二人組が突如現れたら何事かと思われても仕方ありません。ところがラボにいた方は心が広いかたばかりと推測されます。同僚たちは暖かく迎え入れられた上、押しつけがましくも提示された弊社の会社案内を受け取って頂き、さらに話まで聞いてくださったそうです。そういった半ば押し売りめいた訪問からしばらくして東京出張の折に弊社にまで来ていただいた、というのが経緯です。Rubyといえば松江で、松江や島根はオープンソースとかなり親和性がある、ということを知っている技術者であれば、恐れ多い感じがして逆に出来ない行動力ですね。

弊社はわりと大きめの企業向けのオープンソースパッケージを扱っている会社で、まあ業務システム的な部分を主にやっています。主戦場としてはRuby(というかRails)に触れることはあまりありません。弊社でもRubyを使ったプロジェクトはありますが、やはりRailsを使った顧客向けのWeb開発です。なので、同じオープンソースと行ってもRailsと弊社の扱っているようなJavaの大規模システムとは、業界自体が少し違う印象もあります。ただ、アプリケーションがサービスとして動くことが当たり前になってきている状態では、無関係ばかりとは言えない気がします。

業務システムがサービスとして提供するものを利用する側は結局Webになることはよくあります(ネイティブクライアントもまだたくさんありますが)。ある程度業務ごとに提供されるべきサービスが固定化してくると、カスタマイズというのはそれを以下に組み合わせてUIつまりWeb上で実現するかというところになってくるわけで、そんなときはやはりライトウェイトな言語で書かれたシステムのほうが向いているわけです。業務アプリケーションとWebアプリケーションのライフサイクルは異なっていて、APIによるインターフェース部分で切り離されていればそのスパンの違いも吸収できます。こんなことはたぶんすでにみなさんが語り尽くしたことだとは思いますが。

すでにJRubyとかIronPythonとか静的言語との相互運用性を考えても良いような仕組みもありますし、やはり我々のようなエンタープライズ向けのOSSを扱っている会社が積極的に手を出していくことにも意味がありそうです。とくに弊社の扱っているものは、業務システムの中でもミドルウェアに近いもので汎用的な機能が多いため、なおさら向いているんじゃないかとは感じました。

ラボでやっているサロンではセミナーをかなりの頻度で開催しているそうで、同じOSSをもとにしながら少し毛色の違うビジネスであるわれわれのやってきたことを話してみるというのはなかなか刺激的かもしれないな、などと思いました(もちろんそういうのはうちの副社長向けですな)

Comment(0)