オルタナティブ・ブログ > Cathedral Break in Action >

エンタープライズ(企業)向けのオープンソースとか育児とかについて考えていきます。

オープンソース業務アプリの現状

»

 昨日はOSSコンソーシアムのビジネスアプリ部会(まだコンソーシアム自体が発起してないので準備部会かな)に出席してきました。オープンソースというと昔はLinuxがやはり代表選手のように語られていました。こういったOSに近い低層から、ミドルウェア、そしてアプリケーション層にまで浸透してきています。ビジネスアプリ部会での議論は、コンソーシアム発起の際に行われるパネルディスカッションのテーマ決めだったのですが、まさにこのアプリケーション層への到達という話題がでており、みなさんそう実感して居るんだなと思った次第です。

 弊社が扱っているAlfrescoというオープンソース製品は企業向けのコンテンツ管理システムで、ビジネスアプリといえます。ただ、ドキュメント管理のプラットフォームとしてのアプリケーションという意味ではミドルウェアに近い部分もあります。ぼくもいくつかプラグイン的に開発を行いましたが、機能としてのアプリをのせていくという状態は確かにプラットフォームという印象に合っています。

 明けて今日、ちょうど、オープンソースCRMの真価を問うという記事を読みました。アメリカでは「オープンソースの業務アプリケーションの中で最も多く使用されていたのはCRMとERP」ということです。なるほど、確かにパッケージとしてわかりやすいし、どの企業もまずこのあたりに目をつけるのもうなずけます。上記でAlfrescoについてプラットフォームと言うことを書きましたが、CRMやERPにもうすこし低層のミドルウェアのイメージがやはりあります。アプリというよりシステムという言葉のほうがしっくり来る気がするのもその辺が理由だと思います。

 ここまで書いてから、完全なアプリケーション層のアプリってなんだろうと思い始めました。OpenOfficeとかでしょうか。公共機関では使うところが増えてきてますが、企業ではまだまだ使われてなさそうです。ただ、オフィスソフトはまだ良いと思うのですが、個々人が使うアプリをビジネスアプリと言い始めるとちょっと違う気もしてきます(ぼくが使うエディタがオープンソースだからって、オープンソースを導入、ってあんまり言わない)そう考えると、もうOSSが層を上がって浸透していくといっても、ビジネスアプリとしてはアプリ寄りのミドルウェアが最上層なのかもしれないと思い直しました(ただの言葉の問題のような気もするけど)

それにしても記事に書かれていることは日本でもよく聞く話ばかりですね。たとえば、オープンソースが安すぎてかえって不安になる、というのもよくあることです(実際はオープンソースだからって安すぎることはなくて、たんに投資するポイントが違うだけだと思ってるんですがそれはまた別の機会に)なにかあったときのサポート体制が弱いんじゃないか、というような不安もよく聞きます。われわれとしては「そんなことないです」という啓蒙活動を地道に行っていくしかないですね。冒頭に書いたOSSコンソーシアムでのパネルディスカッションでもそのへんの話題が出るんじゃないかと思います。詳しい開催概要が固まったらご紹介したいと思います。

 

 最近の双子状況:現在2歳9ヶ月。娘のほうは、最近話しかけてきた後にこっちの返答がおざなりだと怒るようになりました。「ばいきんまんはおれさまなの?」っていわれても。息子は適当に答えてもなんか満足してます。まだまだコドモですね。

Comment(0)