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元・外資系ハードウェアメーカー・マーコム担当の、人生のお休み徒然日記。

震災の現状とマスコミ報道に関して

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震災から、はや4日目の朝を迎えました。
今まで、どうしても書く気になれませんでした・・・冷静に色々なことを見つめることができずにいました。

11日の地震発生時、私が揺れるビルの中で真っ先に電話をかけたのは、夫でした。
電話が繋がらなかったけれど、「彼は都内にいる、この揺れくらいならきっと大丈夫だ」と直感的に思い、仙台市内にいる妹と、実家の両親の携帯へ次々と電話をかけました。
そうこうしているうちに(恐らく10分も経たないうちに)夫の携帯と繋がり、無事を確認。
私は家族全員へ携帯メールを打ち、夫は電話をかけつづけ、地震発生から30分以内にメールで全員無事が確認できました。
同じ仙台にいても、日曜くらいまで親族と連絡が取れなかった友人が、沢山います。
この状況で、1時間以内に全ての確認が取れ、ある程度状況が把握できた私は、本当に恵まれていたと思います。
それでもまだ、連絡のつかない友人がいます。
父方の祖母や親類とも、連絡はついていません。

マンションの非常階段を登り、自宅へ辿り着いてTVを点けてもなお、まだこんなに大きな被害が出ているとは、思ってもいませんでした。
実家は当初、水道が通じていたようですが、水は茶色く濁り、トイレ用に湯船に水を溜め終わったころ、断水となったそうです。
その夜まで、かろうじて繋がっていた携帯も、程なく繋がらなくなり、昨日の昼に妹と話せるまで丸2日間、全く連絡が取れませんでした。
仙台市と周辺地域は、水没した地域以外の殆どで、13日夜までに電気は復旧したそうですが、携帯の基地局が復旧せず圏外の状態だったそうです。

妹と話して、彼らが一番困っているのは、まず地域ごとの情報がないことであると感じました。
避難所、給水所、携帯が充電できる場所、開いているお店の情報など、仙台の中心地の情報は流れるものの、それ以外の地域の情報は皆無。
余震がいつくるか分からない状況で、近所と物々交換して食料を補い、父は車を走らせて近くの給水所を探したそうです。
ガス・電気は復旧を待つしかないですが、水は死活問題です。
電気が点いてTVを見て、惨状をみて愕然としたと言っていましたが、TVからは何の有益な情報も得られなかった。それよりも医療施設やライフラインの情報が全然ない、ラジオのほうが全然マシだと言っていました。

福島原発の問題、首都圏では他人事のように「こちらが停電するなんて」と文句を言ったり、東電を批判する方がいらっしゃいますが、何を勘違いされているのでしょうか。
福島原発は首都圏の電気を確保するために、東京電力が建てた施設です。
私たちが生活するために、関係のない福島や東北の人を危険に晒しているのだということ、もっとマスコミは報道して、節電に対する認識をするよう、呼びかけてほしいです。
爆発や放射能漏れのことをショッキングに報道する前に、やるべきことがあるでしょう。

昨夜は現地でのレポートをするキャスターの人が沢山映っていましたが、この時期に現地に入って、被災者にインタビューなどもってのほかだと思います。
そんな情報など要らないし、現地に行けるものなら行きたいと思っている人が沢山いる中で、あなたたちはずかずかと被災地に入って、何ができるのか?と言いたい。
報道チームが入るとき、車やヘリに何か救援物資を積んでいってくれましたか?
報道されていない地域、山間部でも道路が寸断され、孤立地域が沢山あり、餓死寸前だとTwitterでもRTが回っています。
現地に入るのなら、ヘリを飛ばすのなら、ローラー作戦のように、孤立地域がないか?あるなら何人孤立しているのか?道路は通れるのか?医薬品は?食料と水は?など確認し、各自治体へ通達し、救助を送るよう要請して下さい。

先日から、やっとNHKが医療機関や生活情報を流しはじめました。
民放も、被災者の心を踏みにじるようなインタビューや報道でなく、迷惑になるような個人ボランティアは遠慮してもらうこと、停電に際しての理解を促す情報、何が私たちにできるのか、など啓蒙的な報道内容を増やしてもらえれば、と切に願います。

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