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Google ChromeがMac版とLinux版を後回しにした理由

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ついに登場したGoogleのオープンソースブラウザ Chrome。いまのところWindows XP & Vistaにしか対応していないので僕はまだ使っていない。いまのところ わざわざWindowsを使って試したいとも思っていない。

Google Chromeは、IEキラーであると同時にAdobeのAIRや、MSのSilverlightキラーであるといっていいだろう。つまり標準でなく、どこかの特定の企業の独自のプラットフォームに、せっかくGoogleやBlogネットワークが作り出し普及させてきた標準のWebプラットフォーム=HTML+CSS+JavaScript+RSS を浸食されるのをいやがった結果であると思う。

Firefoxはいい。Safariもいい(同じWebKitだし)。でも IEがこれ以上のさばるのは許せん、AIRも必要ない、というのがGoogleの気分なのだろうと想像する。

その意味で、あまりタイムラグはないかもしれないがMac OS X版のChromeのリリースを急ぐ必要はGoogleにはない。まずはXP、そしてVistaを制覇すればイイ。既にFF3やSafariを使っているユーザーを取り込む必要は本当はないのだ。IE6やIE7のユーザーを引き込み、IE8を事前に木っ端みじんにすればいいのだ。

 

僕はかねがね、マーケティングというものは市場調査や需要動向を見極めるようなものではない、と思っている。企業にとってマーケティングとは、敵対する企業がどこかを浮き彫りにして、その企業の製品や戦略を破壊するための作戦行動であり、その結果として自社の利益を最大化するためのありとあらゆる試みイコール マーケティングだ。

その意味で、Googleは完全にいま、MSを始めとする、Webを使う上での独自仕様を持ち込もうとする競合他社の動きを牽制し、妨げるために様々な手を打ってきている。Googleも民間企業だから、彼らがあまりに圧倒的に強い状況は健全ではないと思うが、それでもGoogleが棲みやすい環境は、他の企業やユーザーにとっても棲みやすい環境であることは間違いがなく、その意味で彼らのブラウザ市場への参入は歓迎すべきことだと思っている。

 

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