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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

Web2.0的サイトのトラフィック増大を加速させるのはUI

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ITmediaの記事によれば、Web2.0的なサイト群のトラフィックが、Webトラフィック全体の12%を占めるまで成長したという。2年間で2%向上したとのことだ。


調査結果を発表したのは米国の調査会社だが、ここでWeb2.0的なサイトとされているのは、YouTubeやWikipedia、Flickrなどの、CGMだ。
面白いのは、閲覧者と情報発信者のバランスだ。実際に情報をWeb上にアップする人はWikipediaこそ4.5%、つまり100人中5人程度なわけだが、YouTubeやFlickrは0.2%以下という。
この差の理由については記事にはないが、僕が思うに、既に頭の中にある「知識」というコンテンツをアップロードするための手段は、両手の指を使ってタイプし、そしてクリックするだけだが、「写真」や「動画」というコンテンツをアップロードするには、そのコンテンツファイルをWebにあげられるだけの大きさにリサイズしたり、ファイル形式そのものを適当なものに直す必要がある。アップロードするまでに、ワンステップもツーステップも余計な手続きが存在する。この差が、Wikipediaとそれ以外の画像・動画系のCGMの情報提供率の差(実に20倍以上)を生んでいると思う。別のいい方をすると、アタマの中にある「内部コンテンツ」とカラダの外にある「外部コンテンツ」の取扱いをするためのプロトコルに、それだけの大きな違いが出てしまうということだろう。つまり、めんどくさいのである。
ならば、そのプロトコル、言い換えればユーザーインターフェイスに革新をもたらすことこそが、他社との差別化を果たす、最大のポイントなのではないだろうか。めんどくさくない、という性能は、もっと重視されるべきだ。


Blogが日本において凄まじい勢いで伸び、ブロゴスフィアで(現時点では)もっとも利用されている(アップロードされている)言語であることには、携帯電話からのエントリー(=moblog)が多い、ということにもよるだろう。写真付きケータイがブレイクしたのは「写メール」という、写真を撮って、誰かに渡すという手続きを簡便にしたことによる。同じ感覚で写真と一言だけのBlogが多いのも自然なことだ。

Web2.0という新たなWebの環境の中で、どのようなサービスを興すにしても、できるだけカンタンでシンプルなユーザーインターフェイスを提供することが、結局は一番大事なことなのだと、この調査結果は再認識させてくれる。
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