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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

Mashup? マッシュアップ?

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恥ずかしながら、わりと最近知ったWeb2.0系のキーワード、Mashup(マッシュアップ)。実に愉しい言葉だ。
Wikipediaによれば、Webアプリケーションのハイブリッド化(複合化)あるいは複数のソースからコンテンツを組み合わせていくWebサイトやWebアプリのことを指す。素敵でしょ?

僕はここ数年、HipHopを聞くことが多いのだが、このMashupはそもそも音楽業界、特にそのHipHop系のDJ用語だそうだ。複数の曲をリミックスし、混ぜ合わせて新しい曲を作る、ちょっとアンダーグラウンドな響きを持つ手法をMashupというようになった。Aという曲からは演奏を、Bという曲からはボーカルを抜き出して合わせてみる、といったスタイルが多いらしい。面白い例に、ビヨンセのBF であることでも知られるラッパーのJay-Z(ジェイジー)のアルバム『ブラックアルバム』と、ビートルズの『ホワイトアルバム(正式名称ではないらしい)』をMashupして作った『グレーアルバム』というものがある。(違法だとして、ビートルズの版権を持つEMIが訴えたとかしなかったとか・・)

このMashupによる新しい曲を、DJ達がファイル交換サイトやBlog、ポッドキャスティングなどで公開し始めたことによって、クールな言葉としてネット業界にも広まっていく。そして、本来の音楽そのものとは乖離して「異なるソースから得た情報をリミックスする」という、スキル的な用語としての意味が一人歩きしだした。その結果、今ではWebサイトやWebアプリの構築の手法であったり思想であるかのような意味を持ち出しているのである。オープンソースコミュニティ的な”気分”がそれを後押ししていると言っていい。

GoogleやAmazon、日本では はてな をはじめとするベンチャーが自社サービスのAPIを公開しており、彼ら自身を含めた多くの企業、エンジニアが それらを使ったMashupに挑戦している。(Google Mapを使った地図サービスなどがいい例だ。また、iTunes、iTMSなども、まさしくMashupサービスであると言っていい)

あるいは、Feedリーダー(≧ RSSリーダー)も、複数ソース(サイト)からのFeedをリミックスするという点でMashupアプリケーションと言える。どれだけうまくMashupされたシステムやUIを作るかは、DJが曲をリミックスすることに変わりないし、腕次第と言えるだろう。

と、いうわけで、今の僕はDJ気分で、とびきりヒップでクールなWebアプリケーションの開発に取り組んでいるというわけだ、Yo(^^;)。 

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