オルタナティブ・ブログ > Speed Feed >

モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

Googleについての考察-1

»

尊敬する天才プログラマー、奥さんのエントリーに対するアンサリング。
議論が生まれることは活力と止揚につながるので喜ばしい。議論(を行う上での立脚点)が噛み合うことが重要であり、それを楽しむことができるのがBlogを公開することの喜びだと思う。奥さん、愉しいです。

まず前提として。
Googleの弱点が単純な収益モデルにあることはいうまでもない。つまり、広告収入にほぼ100%依存しているという点である。

Google Turnover
図の通り、Googleの収益の内訳は、(一カ所に集中した)自社サイトの検索結果に対する検索連動型広告であるAdWordsと、(分散した)Blog/Webサイトに貼付けられた小額課金型・アフィリエイト型の広告であるAdSenseの二つが、ほぼ50%ずつを占めている。残りは、創業当時の売上の柱であった検索サービスのOEM提供や、GSA(Google Search Appliance=イントラネット内検索サーバー)のような企業向けサービスに続くが、いずれも微々たるモノである。(出展は東洋経済新報社の『最新版 IT・ネット業界地図』から。いい本です。ただし、図は自分で作成)

奥さんの指摘は、この収益モデルの脆弱さにあると思うのだが、それを言うならMSのOS+Officeというモデルに対する危機感も同様である気がする。
ただ、異なるのは、MSはそのモデルへの依存度を下げようとしていて、Googleはむしろ徹底して依存しようとしている(かに見える)ところだと僕は考えている。もちろん両社とも多角化を考えないではないはずだが、Googleはいまだに過激なまでにバランスを崩すことによって生まれる、不安定な中の安定を目指している気がするのである。

Technoratiの佐藤さんあたりにも、伺ってみたいな。

Comment(1)