失敗するWebプロジェクトの法則
今まで様々なWeb戦略に携わってきて、ひとつ感じる事があります。高い確率で失敗するWebプロジェクトの法則は、完璧なサイトを作ってから公開しようとする事。これが斬新なサービスであればある程、この法則に当てはまるかと思います。Webテクノロジーは成長スピードが非常に早く、1ヶ月前に思いついたエキサイティングなアイデアが今日もエキサイティングとは限りません。さらに言えば、自分たちが完璧だと思う状態が必ずしもユーザーにとって完璧とは限らないわけです。
アメリカの場合、クライアント側から良くこういう事を言われます。Launch early and launch often. すなわち、1日も早く公開して、拡張を頻繁に行うという事です。ナゼ? ユーザーのフィードバック無しに作ったサイトが完璧なサイトだとは誰も思っていないからです。サイトのコアな機能に注力して、まずそこから公開。最近ではソーシャルメディアは最高のツールです。 Early Adaptorsのフィードバックを受けながらサイトの拡張や修正を繰り返していく事ができます。
「バグがあったり、使いにくかったらユーザーはサイトに戻ってこないので、公開前に完璧なものを作らないとリスクが大きい。」と言うのも理解はできるのですが、本当にそうでしょうか?
1.日進月歩のWebビジネスでは、時間が命取りになります。
2.自分たちが完璧だと思う状態が必ずしもユーザーにとって完璧
とは限りません。
3.成長の過程や環境を見ながら拡張の方向性を決めていくという
柔軟性がなくなります。
1日でも早く公開してユーザーのフィードバックを得ながらサイトを作らない方がよっぽどリスクが大きいように思えます。まずはコアな機能だけで公開し、他の機能やユーザビリティーはユーザーと一緒に作っていく。これが理想的なWebプロジェクトのあり方だと強く感じています。