学校には文化の香りが
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校長として赴任した学校で先ず気がついたのは「このポスターいつまで貼ってるの」という感覚だった。学校にはとにかくポスターがたくさん貼られている。防災やら献血のお願い、などなど。5年も前のポスターが破れかけたまま。
期限切れのものは全て撤去した。必要のないものは掲示しなかった。空いたスペースには絵画や書を掲示した。学校の玄関には風景画を飾った。それまで校長室にあった額装された書の作品は、全て廊下に飾った。
そもそも学校は官公署から送られてくるポスターを貼る場所ではないのだ。文化が溢れる場所であるべきなのだ。書も絵画もない学校は学校ではない。音楽が流れ、生徒が絵画や書に接し文化を肌で感じ、その感性を醸成するのが学校の役割の一つだ。
職業柄、多くの学校を訪問するが、変色したポスターを見た瞬間にその学校の校長の感性はどうなっているのか、と思う。大事なことに気づいていない校長は多い。
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