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素晴らしい審判員 山口智久さん

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甲子園や東京6大学で審判員を務める山口智久さん。昨年の甲子園大会大会の大阪桐蔭対東海大菅生は降雨コールドゲームになったが、その際、両チームのキャプテンに「後輩たちがまたここで対戦できるよう頑張って欲しい」と伝えた。試合続行するかどうかの判断は主催者である高野連。審判はグランドの状況を報告するだけで、意思決定に関われるわけではない。山口さんにとっても、辛い通告だったろう。この山口さんは普段のゲームでも両チームに声をかけて励ます。「ベンチ元気出して行こうぜ」など。春の甲子園大会でも山口さんの声がグランドに響いていた。

審判が選手とコミュニケーションをとりながら試合を進めるのは、ラグビーで見られるが、「両チームにいいゲームをしてもらいたい」という思いが、山口さんをそうさせるのだろう。「審判はただの判定員ではない」と言っているが、まさしくその通りだと思う。「いいプレーをしてもらう」「いいゲームをしてもらう」それが審判の役割。最後に審判が言う「ゲーム」は「いいゲームだった。ありがとう」という意味だろう。夏にまた、山口さんを見たい。

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