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組織、マネジメントの理論とその実践を、スポーツ・学校を通して考える。

箱根駅伝・・青学大優勝と原監督コーチング力

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出雲や全日本よりも走る距離が長く、メンバーも多くなる箱根は青学の強さが出る、と勝手に予想していた。

昨年もここで書いたが、失敗が2人いても優勝争いに絡んでくる強さが青学の力。組織力というかチームの総合力が他大学よりも高い。その結果がこの5〜6年の好成績。

毎年メンバーが入れ替わる学生スポーツで6年間で5回も優勝しているのは、組織力とコーチング力が卓越しているからだろう。高校野球でこのような「6年間で5回優勝」はあり得ない。

上下関係をなくしたチーム創り。それによって下級生も力を発揮し、上級生は「学年という肩書だけでは存在できない」と理解する。

原監督には「言葉の力」がある。監督車から選手に伝える短い言葉の中に原監督流コーチングの本質がある。選手は日常的に原監督から言葉で力をもらっているのだ。それが4年間でしっかりと育成されている。

これからも「スポーツと学業の両立」を目指していく、と言っていたが、この考えこそ人事育成に欠かせない。我々スポーツの指導者が目指すべきは「スポーツを通しての人材育成」なのだ。

人よりもちょっと速いから、人よりもちょっと上手いからと褒められ、勘違いし、不遜になっていくスポーツマンは不幸でしかない。

スポーツは学びの場であり、成長するにつれて謙虚になりたいもの。

指導者にそのような信念があれば、チームは強くなる。

原監督なスポーツ指導のあるべき姿を実践している。私たちは原監督から多くを学ばなければならない。

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