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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

組織に対してどこまでコミットメントするか、あるいはできるか

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一概に言える話ではないと思いますが、何かしらの組織的な何かに属しするなり依存するなりして何かをするときには、どこかでその組織的なものに対するコミットメントの度合いが試される瞬間があると思います。それが良い悪いという話ではないんですけれど。

 

発想の全てにおいて組織が軸である事に感じる私自身の居心地の悪さ

私自身の根っこで言うと、子供の頃から何度か転校や転居を経験しているというのが実は大きな影響を及ぼしていると思っています。何かしらある程度確率しているコミュニティなり組織なりに後から入り込むときの居心地の悪さという奴を何度も経験しちゃってるんです。

その中で・・・ これはある意味不幸な話かもしれませんが、子供ながらにかなり辛い思いをした経験もあって、いわゆる組織なりコミュニティに対するコミットメントというものに非常に居心地の悪さを感じる事があります。特に何かしら非常に発言力の強いリーダーに率いられた組織的なものに対して常に一歩引いてしまうという癖があるのを強く自覚しています。

もちろんその大きな部分が好き嫌いという感情に関わる部分が支配しているのも同時に理解しているのですが、得てして組織を守るために動く事が異分子を排除する方向に向かう事があり、一度でも排除される側に居合わせてしまうと結構後々まで尾を引いたりします。一種のPTSDとなることすらあるわけです。まぁこれはチョイと極端なのかもしれませんが、その「組織」の大小に関わらずそういう動きが微塵も無いという組織の方がある意味不気味なので、避け難いものということで考えるほうが精神衛生上よろしいのかも知れません。

もちろん、そんなのが何も無い生活を送る事は不可能である事は理解していますが。

 

本来コミットメントするべき方向、そしてそれ以外のモノとのバランス

よく言われる話として、仕事の場で個人的な事情をやたらと詮索するな系の話があります。もちろん嫌じゃなきゃそれなりに親しくなった人と趣味の話とか家族の話とかしたりするのは別に変な話じゃないと思っていますが、それを詮索しまわる事自体は私自身は嫌です。

それとは別に、本来共有しようとしてる範囲を超えて主義主張をひたすら吹聴してまわる向きとたまに遭遇したりします。それが仕事に関するモノで、しかもそれが自分にどうしても関係するような事であれば色々と距離感を考えつつ対応するなりなんなりするわけです。どうしても相容れないところが出てくるのは避けられない話。

もちろん避けて通って問題なければ遠くからそっと優しい目でボーっと眺めているだけですが、まぁこのあたりの行動は人それぞれだと思います。自分で静かにしてるのが好きな人もいれば、何かにつけ大騒ぎして周りを巻き込んでワーワーやるのが得意・・・というか結局そうなる人もいれば、まぁ十人十色とはよく言ったものです。

もちろんだからと言って、何が良い悪いではないですが。

 

それでも俺がやらなくてどうするよという気概の持ち方

普段の状態でも、あるいは何かしらの非常時であっても、自分が何かできると思ったときに「俺がやらなくてどうするよ」と思うことが大なり小なりあると思うんです。打算的に「これで俺の評価はバッチリだぜ」と考えて動く事もあるかもしれませんし、それとは正反対に義憤に駆られて動く事もあるとは思います。

因みに幸か不幸か私自身がそういう風に考えて行動した経験が何度かあります。中には相当のギャンブルと思える状態であったこともあり、実際にその後でエライ目に合った事もありますが、まぁそれはそれ、ひとつの経験。ただ、後からそういう瞬間の事を分析的に捉えなおしたときに、「組織の中の自分」を考えたときと「自分としてどうよ」と考える時があった気がするんです。

で、実際にその時点で所属していた組織の事を第一に考えて動いた事がありました。それはそれで自分の中でキチンと理由があったので後悔したりする事は無かった話です。

方や、組織はこういってるけどそれは自分的には絶対に納得行かない!と暴れた事もあります。後から考えると若気の至りでは済まない位周囲に迷惑をかけたりしたこともあります。それも事実。その後しばらくしてその件から派生して全然違う方向から面倒くさい事の矢面に立たされて窮地に追い込まれたこともありました。それも事実。
因みに何時の何が自分的にも反省し続ける事に値するのかというのは恐くて言えませんが、そこに当時所属した組織に対するコミットメントがどの程度のモノだったのか、あるいは自分は何に対して闘っていたのかとかってのはその時点ではよく判らなかったんですけれど、何年も経って振り返ってみると色々と判るところもあるし、それでもいまだに色々と思うところもあります。

もちろん、だからと言って今から誰かに文句を言いに行くほど執念深くはないつもりですけど(笑

 

ならば自分で組織を作ればいいじゃないか論との戦い

これは極論ですが、誰かに従属するのが嫌であれば自分で一国一城の主になればよいじゃないかという話はあります。これは判ります。勿論完全自立組織が存在できる世の中ではなく必ず誰かしら他者との関係が生じるわけで、そこでの従属関係みたいなものは生じる事があるとは思いますが、レベルが違うのは理解できます。

で、そこを完全にフラットに考えるやり方とか、あるいは誰かが頭を取って全体を引っ張るとか形態は色々だと思うのですが、少なくとも誰かが作った組織に対してコミットメントするという立場からは外れるんじゃないかと思っています。残念ながら未だそういう立場に立ったことが無いので推論の域を出ない話ではありますが。

 

と四の五の言っても、今現在企業という組織に属する人間として、その組織やその思想に完全に盲従できない限り、このあたりのジレンマというのは必ず着いてまわるものだと思っています。

もちろん、その感じ方や受け取り方には差があると思いますけれど。

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