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新型コロナ、BCG、マラリアと下戸遺伝子:ヒトの免疫は変わることができるか?

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トランプ大統領がゲームチェンジャーと持ち上げたことで、新型コロナウィルスに抗マラリア薬のヒドロキシクロロンの組み合わせが効くのではという期待が、特に北米で高まっています。その時、医学や統計の素人の私ですが、直感的に、マラリアへの耐性というか、マラリアに晒されている地域のヒトは新型コロナウィルス COVID-19に強いのではないか?そいうアイディアが浮かびました。

このアイディアの元は、北里大学の太田博樹准教授の「下戸遺伝子説」を元にしています。中国南部の客家や日本に多い下戸遺伝子がひろがっている。それは、稲作関連の病気への耐性として有用だから広がったという説です。
4/12追記:
下戸遺伝子とは、二日酔いの元となる有害物質、アセトアルデヒドを体内に保てる能力です。アセトアルデヒドは毒であり、マラリア原虫の増殖を抑える効果があるとされます。だったら、新型コロナウィルスの増殖を抑えても不思議ではないと考えました。(追記以上、アイディアの元となった記事は末尾に追記

このアイディは医学の専門家に一度、一度問いかけたことがあるのですが、「オッカムの剃刀」という言葉を学ぶようにという教えでいさめられるに留まりました。

そんなモヤッとしたアイディアがくすぶる中で、 Sato Jun氏が見いだされた、BCGワクチン接種が新型コロナウィルスに効く説は大きな期待を集めています。4/10時点で査読中の論文が6本掲載され一気に統計的な分析がまずは進みそうです。Sato氏はBCGの中でも広角に強弱があり、BCG Tokyo株が特に強いということを論じられており、その評価が進んでいるのかも気になり調べていると、マラリアと新型コロナウィルスの関係の論文があるのに気づきました。

Covid-19-malarialpng

Interaction between malarial transmission and BCG vaccination with COVID-19 incidence in the world map: A changing landscape human immune system?

Rudra Prosad Goswami, Dheeraj K Mittal, Rama Prosad Goswami
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