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日本は貧困が多いという都市伝説を暴く:意外に思ったまとめ記事をみたら、原文を自動翻訳で読もう

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「ああ、日本はこういう取り上げられ方するくらい貧しい国になっちゃったんだなあ」そんな嘆きを某有名媒体の編集者がしていました。Naver まとめの "アメリカ有名メディア「貧困の原因は個人の素行じゃない。日本を見ろ。みんな真面目なのに貧困すごい」" に対する素朴な感想です。かねて、日本の相対的貧困率は世界的に高いキャンペーンがなされていて世界的に貧困が多い国だという認識を持たれていた中でのまとめに反応されたようです。しかし、元となったBloombergの記事を読めばそのまとまは恣意的で間違ったものだということがすぐ分かります。

Bloomberg Opinionの見出しの英文はこちらです。

Stop Blaming America's Poor for Their Poverty

In Japan, people work hard, few abuse drugs, crime is minimal and single mothers are rare. The country still has lots of poverty.

FireShot Capture 253 - U.S. Economy_ Personal Bad Behavior I_ - https___www.bloomberg.com_opinion_.png

記事の趣旨は、個人の責任と道徳的な正直性とかで貧困を責めてはならない というのが記事の趣旨です。冒頭には、米国の保守派が、貧困は個人の選択の失敗に主に起因すると信じていることが紹介されています。

Many conservatives in the U.S. believe that poverty is mainly a result of bad personal decisions.

そういう考えを、皆が勤勉で犯罪も少ない日本にも貧困がある、だから間違っているというのが記事の趣旨です。まとめ記事は、まとめ主の誘導に流されてしまうので、まとめ記事とか紹介記事を見たら原文にあたり、ひとまず自動翻訳でいいので、主旨がどこにあるのかを自分で読まれることをお勧めします。

なお、原文の筆者は日本で貧困が多いと考えているようですが、それは相対的貧困率という国際比較が不能な指標の誤った使い方による誤解です。富の偏在度合いが国によって違うので、所得平均の半分より以下とかそういう指標で取ると高額所得者が少ない国日本では相対的貧困率も上がってしまう、そんな統計の問題が理解されてないことでこういう誤解が生じる結果となりました。

意外に思い、ソーシャルメディアでシェアされやすいそんな話には落とし穴が多い、そう疑ってかかり、自動翻訳でいいから原典をまず読むそういう習慣を持たれることをお勧めします。

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