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事実確認を軽視するマスコミ「原発事故による甲状腺がん18人集計漏れか | 共同通信」

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共同通信が、「原発事故による甲状腺がん18人集計漏れか」という記事を発表しています。

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しかし、この見出しは全く事実に反する誤報です。

甲状腺がん「上昇傾向認められず」 原発事故後3~4年

と朝日新聞が報道しているように、甲状腺がんが原発事故の関連性が見えてないことが統計的に分かっていることです。それなのに、「原発事故による」と見出しをつけた共同通信は科学的検証を怠っているとしかいえません。物理学専攻の大阪大学 菊池誠 教授は以下のようにこの報道の問題、そして、甲状腺検査への問題を指摘しています。

役目が終わった福島での甲状腺がん検査は早く終わらせるべき

甲状腺がんは、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で多発したとされて、日本でも同じ事態が起きるのではないか?という心配がありました。一方で、ソ連では放射性物質が入った牛乳が飲まれたのに対して、日本では流通しなかったので、そもそも同じ事態は起きないだろうという予測もされていました。

結果として福島では甲状腺がん検査が行われたのですが、日本の他の地域と比べてがんが増えておらず、関連は認められないという報告がされています。

<福島甲状腺検査>がんと被ばく関連認めず 評価部会が報告

そんな知見に反した見出しをつけた報道をする共同通信は、事実に基づいた報道機関としての責任を放棄している、そう言わざるを得ません。早期の訂正と謝罪を期待しています。

フェイクニュースの時代こそ、報道は、科学的事実確認を重視して、訂正を迅速に行うべき

マスコミは、ネットのフェイクニュースに警鐘を鳴らしています。根拠がない噂がソーシャルメディアで広まっていると。

しかし、そのフェイクニュースが広まる下地に、マスコミ不信があります。

報道は多くの人に伝えるために細かい点を丸めて単純化せざるを得ない面もあるのは分かります。しかし、その単純化した見出しや記事が科学的事実に反するものであったら、誤報だと言わざるを得ません。多くの専門家の目に早く触れて間違いは間違いだと指摘がされるようになりました。

共同通信に限らずマスコミは、間違った報道は訂正して謝罪する、そういう姿勢に改めることが求められています。それがマスコミ不信を払拭しフェイクニュースへの戦いにも必要だと信じています。

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