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米国の通信業界を主体に、最新ITトレンドを追う

On Vox: Verizon/Google対ATT/Appleのオープン化戦争が鮮明化

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昨年末にVerizon Wireless社(米携帯業界2位)が、ネットワークのオープン化を宣言したことは、記憶に新しい。その余波が徐々に広がっている。

 

先頃終わった700MHz無線免許競売(アナログTV跡地利用)では、Verizon Wireless社とGoogle社が暗黙の連友関係で、AT&Tワイヤレスの免許応札額をつり上げ、同社に打撃をあたえた。次は、Verizon社が後押しするG-Phone(Google社のオープン携帯OSを乗せた端末)の発売を待つばかりだ。G-Phoneでは、GoogleよりもVerizonの方が熱心に宣伝しているのが興味深い。もちろん、G-Phoneでは自由にアプリケーションを開発して乗せることができる。Verizon/Google陣営では、開発したアプリは、自由にネットで販売できるフル・オープン戦略をとっている。

 

一方、AT&T/Apple陣営も対抗処置に奔走している。この春、AppleがiPhoneの開発キットを公開し、開発者は自作の携帯アプリをアップルストアーで販売できるようにした。それに応じてAT&T Wirelessも同じ戦略をとった。同社は、これまで端末メーカーなどのパートナーにしか公開していなかった技術ドキュメンテーションをネットで公開し、一般開発者が自由に携帯アプリを作れるようにする一方、AT&Tのウェブで販売する事も発表している。ドキュメント公開理由をオープン化に結びつけず、「ユニバーサル・デザイン促進のため」としているところが、AT&Tらしい。

 

両陣営とも、開発情報(ドキュメンテーションや開発キット)はオープン化し、販売網だけをATT/Apple陣営は自社サイトに限定する一方、Verizon/Google陣営は自由販売としている。こうして米国の携帯オープン化は、VG陣営 対 AA陣営の対決という構図を鮮明にしている。

 

また、ウィンドウズモバイルを抱えるマイクロソフトはどうするのだろうか? その点も気になる。同社はSprint Nextel社よりもT-Mobile USAに近寄っている気もするが。

 

この余波が、日本の携帯業界に飛び火するかどうかは予断できない。遅くとも、クリスマス商戦で両陣営がオープンアプリケーション戦争を展開し、良い結果がでれば、日本の携帯各社もオープン化を追うだろう。

 

いずれにせよ、面白い事になってきた。

 

小池良次@展示会取材で出張続き&久しぶりのブログ

www.ryojikoike.com)

Originally posted on ryojikoike.vox.com

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