On Vox: AT&Tの発言
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AT&TのRandall Stephenson氏(CEO)がChurchill Clubの会議(11月末)に出席して、いくつか面白い発言をしている。
- ベライゾン・ワイヤレスが最近、ネットワークのオープン化をおこなったが「これは大ニュースではない」そうだ。オープン化は携帯業界の基本方向とは言いながら。ということは、当面、AT&Tはオープン化の動きを静観するのだろう。
- グーグルが仕掛けたオープン・ソース携帯OS “アンドロイド”については「消費者が望むならそうした端末もAT&Tは導入する」と柔軟な構えを示す。
- AT&Tはアクセス網までAll IP化を進めるが「ベライゾンのようなファットパイプ(光ファイバー)は不要」という。ま、これは金ができたら光ファイバーを張るという意味に(僕は)解釈します。要は、NGNをちゃんとやってゆくってことでしょう。
- CEOによる「今年の設備投資額は185億ドル」に達する。巨額とはいえ、ベルサウスを買収して、業界全体の投資額は減っているので、機器ベンダーとしては、もっと欲しいところ。
- 1990年代のネットワーク需要の爆発(IP幹線網ブーム)が、また「再来する」と予言した。これは重要な発言。確かに、米国はT1~T3幹線網まで供給不足気味といわれている。特に、携帯データの高速化、光ファイバー/CATVの次世代ブロードバンドなど、末端需要が増える状況にあるのは事実。さて、来年からネットワークバブルがまた来るのだろうか?
- もちろん、来年1月から始まる第2次700MHz競売にAT&Tは「参加」する(←あたりまえ) 同免許を「Beachfront property(海岸沿いの高級地)」と評しているところをみると、同社は相当力を入れてくるのでしょう。
あと、別の業界誌がつたえるところでは、2008年末でAT&Tは公衆電話事業から完全撤退するそうだ。まあ、携帯電話がこれだけ普及したらあたりまえ。公衆電話は、ニッチな小規模通信事業者がやる商売になった。
小池良次(www.ryojikoike.com
Originally posted on ryojikoike.vox.com
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