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人類進化の軌跡

Clubhouse(クラブハウス)最初の日本人ユーザーは起業家の千住ひかり氏?芸能人やインフルエンサーが集まるClubhouseはなぜ人気?

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 音声だけのSNS「Clubhouse(クラブハウス)」はあの修学旅行の夜、電気を消して真っ暗の中、友達どうしで話していた会話に近いかもしれない。またはテレビ番組の収録後に居酒屋で芸能人が話している雑談とも言える。

Clubhouse1.jpg「Clubhouse(クラブハウス)」には知らない人と会えるワクワク感がある。そして会話しながら知らない多くの人とも一瞬で知り合いになれる。そこでは友達がスピーカーならその人に紹介してもらい、仲良くなることもできるかもしれない。居酒屋に突然呼ばれ、そこで自己紹介をするイメージだ。業界の垣根を飛び越えて、一瞬で人と人とがつながることができる。

自分がフォローをしている相手がコミュニティを開設すると案内が届き、すぐそのまま参加することができる。そこには「Speaker(スピーカー)」と「Followed by the speakers」と「Others in the room」に3分類されている。そこで静かにスピーカー同志の会話を聞くだけでもいいし、参加したい場合は右下の「手をあげるアイコン」をクリックし、承認されれば仲間に入って発言することもできる。

コミュニティを作る際には「Open」「Social」「Closed」が選べる。「Up-Comin...FOR YOU」ではこれからあなたが参加できる雑談の予定が公開されている。

  • Open: 誰でも参加できる
  • Social: 知人のみ参加可能
  • Closed: 完全プライベート

S__28958816_0.jpgのサムネイル画像「Clubhouse(クラブハウス)」はポール・ダヴィソン氏とローハン・セス氏によって開発された、コロナ禍で世界中の人類が身動きが取れなくなった中、人と人との出会いを促進し、リアル感覚で大勢の人と同時に交流し、止まった時間を急激に加速することができるブレークスルーのサービスである。

今まで登場したSNSサービスと違うのは少しづつ仕様が変わったり、時間とともに変形していくところかもしれない。活動すればするほど招待枠が増えるという活動量に比例してメリットが増えるというのも特徴である。また、SNS内の録音を禁止しているように今までのSNSの弱点も運営上のルールでカバーしている。SNS上で画像や音声を共有していたりするとBANされる恐れもある。

特徴

  • SNS内での活動量に比例して招待枠などが増えていく。
  • 音声のSNS。(リアルタイムの顔が見えないので気楽に参加できる)
  • 電話番号を登録している人2名しか最初は招待できないため、招待する人間を慎重にえらばないといけなく、コミュニティの品質が担保されている。
  • 部屋に入ったユーザーのフォロワーに部屋の存在が通知される、つまり芸能人やインフルエンサーが入っただけで一気に大勢に告知されるのでその部屋が人気となる。
  • 「Clubhouse(クラブハウス)」アプリを使いながら、同時に他のサービスも使えるので、ながら作業ができる。

さて、今年の1月末から日本で突然流行し始めた「Clubhouse(クラブハウス)」に最初に登録していた日本人は誰だったのだろうか?筆者もメディアで複数のニュースを見たが、どれも正確な情報ではなかった。それだけ最近までノーマークのサービスであったとも言える。

Clubhouse.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像アメリカでこのテストフライトが始まったのは2020年の4月で筆者の調べでは実は日本人起業家の千住ひかり氏が既に2020年4月16日(アメリカCA時間)に招待され使い始めている。そこで本人にインタビューをしてみた。

最初に「RISE」というコミュニティが立ち上がり、ベンチャーキャピタルのエリック・トレンバーグErik Torenberg)に招待されている。エリック・トレンバーグErik Torenberg)はアマゾンのジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグやリンクトインのリード・ホフマンが出資しているビレッジ・グローバルというアメリカでは有名な投資ファンドの創業者メンバーの一人だ。

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千住ひかり氏はハーバード大学を卒業後「Omneky(オムネキー)」というマーケティング会社を立ち上げ、このビレッジ・グローバルから出資を受けて、シリコンバレーで活躍しているシリアルアントレプレナーだ。「Omneky(オムネキー)」は、AIを使って広告を自動にパーソナライズすることができるサービスである。ディープラーニングを使ったこのツールはできるだけ低予算で自社の製品を購入してくれるユーザーにマーケティングしたい企業に人気だ。

そして、なぜこれほどまでに「Clubhouse(クラブハウス)」が短期間でメディアに取り上げられるようになったかというとイーロン・マスクなどテクノロジー業界の著名人だけでなく、アシュトン・カッチャービヨンセキーシャ・コールオマリオンなどハリウッドセレブや日本では田村敦さん、藤田ニコルさん、メンタリストのdaigoさん、小島陽菜さん、武井壮さんなど芸能人の間でも同時に広がったことがあげられている。なお、イーロン・マスクは火星について人類が何時ごろまでにいけそうかなど「The Good Time Show」というコミュニティの中で語った。

今後はクリエイターがより積極的に参加できる機能や課金機能も実装されていくと噂もされている。なお、今日、現在ではまだ間違えた電話番号に招待状を送っても招待枠の取り消しは出来なかったり、Android向けには、配信されていないなど成長過程の部分もある。筆者も実際、招待する電話番号を間違えて招待枠を1つ無駄にしてしまった。

コロナ禍が続く間「Clubhouse(クラブハウス)」の人気や成長は当面続きそうだ。人間は過去、問題に直面する度に進化をしてそれを乗り越えてきた。業界の垣根を越えたコミュニケーションを加速させる「Clubhouse(クラブハウス)」は人類のウィルスに対抗するための反撃の狼煙なのかもしれない。

ClubhouseGrowth.jpgのサムネイル画像

NETBASE SOCIAL REPORTより引用https://www.tdse.jp/product/netbase/trend-report/clubhouse

▼「Omneky(オムネキー)」に関するForbesの記事

Omneky Delivers The Attention Your Brand Needs With Deep Learning (forbes.com)

▼「Omneky(オムネキー)」

Omneky - Generate Personalized Ads At Scale

▼アマゾンのジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグが出資しているビレッジ・グローバル
https://www.villageglobal.vc

▼ビレッジ・グローバルのエリック・トレンバーグ(Erik Torenberg)のtwitter

Erik Torenbergさん (@eriktorenberg) / Twitter

▼Senju Hikariのtwitter

Hikari Senjuさん (@hisenju) / Twitter

▼「Omneky(オムネキー)」に関するnewspicksの記事

【初登場】ヒット広告を自動で作る、謎のベンチャー (newspicks.com)

▼Crunchbase

Hikari Senju - Crunchbase Person Profile

S__12574845.jpg千住ひかり氏:ハーバード大学在学中からe-learningの会社を立ち上げ、その後売却。卒業後はディープラーニングを使った新しいマーケティングツールOmneky(オムネキー)を開発。ちなみに社名のOmnekyとはMonkey(猿、人類の起源の猿人)の文字遊びで実にユーモラスである。

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