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プロダクトマネジメントとイノベーション

お客様より従業員が大切だ!?

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AMRの調査によれば、米国の2005年度のCRMソフトウェア市場は8%成長だったようで、投資家にとって、金融商品よりは投資リターンはよかったようです。別の調査をいろいろ眺めると、日本の同市場は20%前後、そして、なかなか火がつかなかった中国がついにトルネード期に入ったのか、IDCなどが30%前後の成長と予測するようになってきました。

いよいよアジアの時代か?

などと多様なアジア諸国を乱暴にひとくくりにするのはやめておきしょう。

ところで、冒頭の引用記事には、CRMと並んでHCM(Human Capital Management:人財管理システム)の市場の話題も掲載されていました。CRMとHCMは特に関連性があるわけではなく、この2つが成長性のある分野として記事性があったのでしょう。

しかし、偶然ですが、なかなか面白い取り合わせです。企業にとって、システムとしてのCRMではなく、経営品質としてのホントの顧客管理の力は従業員パワーそのものである、ともいえるのではないでしょうか。昨日も某案件で、お客様の差別化ポイントはCRMシステムそのものではなく、お客様を継続顧客にするための濃厚なサービス品質にある、ということを勉強させていただきました。

以前勤めていた米国ERPベンダでは、顧客満足度より従業員満足度に重きを置いており、いたく感心しました。ちょっと語弊がありますが、お客様を軽視するのではなく、お客様を満足させるためにはまず従業員を満足させ、行動品質を上げなければならないということです。

いよいよ従業員の時代か?

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CRMとHCMはいずれ一体化し、お客様のために従業員を最適化する。そんなことを考える今日この頃です。

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